先月30日、ホホジロザメを食べたとされる中国の人気配信者が野生動物法違反の疑いで多額の罰金を科せられるという出来事がありました。
带100斤的 巨型 人工养殖大鲨鱼回家看二舅 -羽城海岛生活-
中国版TikTok「抖音(ドウイン)」で780万人以上ものフォロワーを有する人気配信者のTizi(報道名でJin)は去年7月、巨大なサメを調理して食べる動画を投稿しましたが、その後すぐに「絶滅危惧種に指定されているホホジロザメではないか」という報告が相次いで寄せられ、翌8月に中国四川省南充市の警察が調査を開始しました。
動画では、サメは市場に置かれていますが、サメそのものは配信者がアリババグループが運営するECプラットフォーム「淘宝(タオバオ)」で7,700元(約15万円相当)で購入したものとのこと。
のちの調査により、このサメが国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで「絶滅の危険が増大している」とされる絶滅危惧II類(VU)に分類されているホホジロザメであることが判明し、中国の野生生物保護法違反のため125,000元(約240万円相当)の罰金の支払いを命じらました。
▽問題となったサメの調理の動画。Tiziのアカウントや動画はすでに元のプラットフォームからは削除されています。
ホホジロザメにはシャチを除いてほとんど天敵はいませんが、乱獲により急激に個体数が減少しており、繁殖能力が高くないためすぐに個体数を回復させることができず、絶滅の危機にさらされています。
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中国当局ではさらに、配信者にホホジロザメを違法販売した疑いで販売業者と漁師もすでに逮捕したといいます。
ホホジロザメにしては小さいからたぶん成体じゃないんだろうな