近畿大学の研究者らは、大豆イソフラボンを使ってナマズをメス化させることに成功しました。
大豆イソフラボンは大豆に多く含まれるポリフェノールの一種で、化学構造が女性ホルモン(エストロゲン)と似ているため、女性ホルモンに似た働きをすることで知られています。
今回、近畿大学水産研究所の研究者らは、ふ化直後のナマズの稚魚150匹を大豆イソフラボンの一つである「ゲニステイン」を溶かした飼育水で15日間だけ飼育し、16日目からは通常の飼育水で飼育しました。
150日目にすべてのナマズの生殖腺を調べた結果、通常の飼育水で飼育していたナマズは68%がメスでしたが、ゲニステインを含む飼育水で飼育していたナマズではすべてメスになっていました。
ナマズは古くから養殖されてきましたが、メスでは1年未満で出荷サイズに達するのに対し、オスでは途中で成長が停滞するため養殖期間が長くなります。
今回のようにナマズの飼育に大豆イソフラボンを利用することで、女性ホルモンを使わずにすべてのナマズをメス化させることができ、小さなオスを捨てる必要が無くなるだけでなく、生産効率を高めることができると期待されています。
研究者らは今後、チョウザメなどのメスの価値が高い他の養殖魚にも応用していく方針です。
Reference:大豆イソフラボンによるナマズのメス化に成功 女性ホルモンを使わないメス化の実用へ
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