九州大学大学院の研究者らはこのほど、沖縄に生息するリュウキュウクチキゴキブリが互いの翅を食いあう行動を発見し、学術誌『Ethology』にて発表しました。
クチキゴキブリは九州以南の森林に生息し、朽木を食べながら朽木内部に掘ったトンネルのなかに親子で生息するゴキブリです。
このクチキゴキブリは翅を有しており、4~7月の繁殖期には飛翔してパートナーを探しますが、九州大学大学院システム生命科学府博士課程の大崎 遥花氏、粕谷 英一准教授らは、クチキゴキブリが交尾を行う際に互いの翅を24時間ほどかけて、ほぼ無くなるまで食いあうことを発見しました。
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興味深いことに、食い合ったあと翅は再生せず、二度と飛べなくなるといいます。
互いに食べあう行動は生物初
この翅を食いあう行動は、「性的共食い」または「婚姻贈呈」と捉えることができます。
「性的共食い」はカマキリのメスがオスを食べてしまうなど、配偶相手を食べて殺してしまう行動であり、一方で「婚姻贈呈」はおもにオスがメスに食べ物などの”ギフト”を渡し、それにより交尾成功率などをあげる行動です。
しかし、性的共食い・婚姻贈呈はいずれも「一方の個体がもう一方の個体に対して行うもの」であり、クチキゴキブリの「互いに翅を食いあう」という行動は、生物においては初の報告事例となります。
今回の研究については、九州大学大学院の大崎 遥花さんが自身のYoutubeチャンネルで解説しています。詳しくはこちらをご覧ください。
大変興味深く拝見させて頂きました。
なぜ、なぜってどんどん深く探求して行く姿勢素晴らしと思います。
次回楽しみにしてます‼️