日本初、世界で3例目のゴキブリを宿主とする新種の冬虫夏草を発見――琉球大学

琉球大学・熱帯生物圏研究センターの研究者らはこのほど、日本で初めて発見されたゴキブリに寄生する新種の冬虫夏草について発表を行いました。

この冬虫夏草は2003年に宮崎県と鹿児島県で発見され、その後も日本冬虫夏草の会のメンバーによって鹿児島県・屋久島町や沖縄県国頭村などで発見されていましたが、これらの冬虫夏草の正体や相互関係性などについては不明でした。

そこで琉球大学・熱帯生物圏研究センターらをはじめとする研究チームは、各産地で発見された冬虫夏草の形態観察および遺伝子解析を実施。その結果、オフィオコルディセプス科オフィオコルディセプス属の新種の冬虫夏草であることが明らかになりました。

研究者らは本種の学名について、宿主であるクチキゴキブリ属の属名(Salganea)にちなんでOphiocordyceps salganeicolaと命名しました。

また、和名についてもこれまで「ヒュウガゴキブリタケ」と呼ばれてきましたが、2種のクチキゴキブリに寄生すること、さらに朽木からキノコの先端を出している姿で発見されたことから「クチキゴキブリタケ」への改名を検討しているといいます。

ゴキブリの仲間は世界に4,000種以上、冬虫夏草と呼ばれる寄生性の糸状菌は数百種類以上が知られていますが、不思議なことにゴキブリを宿主とする冬虫夏草は本種を含めてこれまで3種しか発見されていません。

冬虫夏草は薬用や害虫防除などの研究でも注目されています。南西諸島を含む日本全国にはまだ発見されていない冬虫夏草が多く存在すると考えられており、応用的研究も含めて今後の展開が期待されます。

Reference:日本初のゴキブリに寄生する冬虫夏草の新種~世界的にも珍しいゴキブリタケはシロアリ寄生菌から進化した!?~ -琉球大学-