卵を抱えるようにずっと石を温め続けていたハクトウワシに本当の家族ができる

このほどアメリカ・ミズーリ州の保護施設で、卵の代わりに小さな石をずっと温めていたハクトウワシのオスに職員が孤児のひなを引き合わせ、本当の家族になりました。

春になるとハクトウワシはオスとメスが交互に卵を温めますが、ミズーリ州のワールド・バード・サンクチュアリで暮らすハクトウワシの「マーフィー」もこの本能に従って、今年3月下旬頃にはいそいそと巣を作り、落ちていた小さな石を大事そうに温めはじめました。

▽ワールド・バード・サンクチュアリのCEOであるDawn Griffardのツイート

マーフィーが石を大切そうに温める様子をみて笑ったり、馬鹿にする人もいたそうですが、保護施設の職員はマーフィーがなんらかの問題やストレスを抱えているわけではなく、これが正常な本能であることを説明しました。

そんなある日、この施設に親のいないハクトウワシのひなが保護されてきました。このひなは強風により巣が飛ばされてしまったために怪我をしており、治療こそ問題ないものの、まだ幼いために育て親が必要と判断されました。

そして施設職員はこのひなを、石を温め続けているマーフィーと引き合わせることを思いつきます。しかし、マーフィーは高齢なうえに子育ての経験がありません…うまくいくかどうかは賭けでした。

本当の家族に

職員がひなとマーフィーを引き合わせると、マーフィーはしばらく距離を置いてひなの様子を見ていましたが、1時間ほどしてようやくひなに近付き、その翌日にはなんとこのひなにエサを与え始めました!

こちらはつい先日公開されたもので、マーフィーは常にひなにずっと気を配り、温かく見守っているのだそう。

ひなが孵ると信じて、本来は交代しながらの抱卵を辛抱強く続けてきたマーフィー。今はきっと子育ての喜びを、一日一日大切にしながら”家族”との時間を過ごしているのでしょう。

Reference
Bald Eagle Who Tried to Hatch a Rock Has Been Given a Real Eaglet to Raise -MY MODERN MET-

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