昔の人々のユーモアを感じる、1875年に撮影された犬の写真が面白い

今から約150年前に撮影された犬の写真のセンスがとても良いと、海外でSNSを中心に話題になっています。その写真がこちら。


Dog with pipe in mouth -MINNESOTA HISTORICAL SOCIETY-

パイプをくわえた写真や絵画はとても古くからありますが、なぜ犬にパイプをくわえさせて撮影させたのか――その目はどこか遠くを見つめており、気取っている様子がなんとも可愛らしく、とても様になっています。

ネット掲示板やSNSでは次のようなコメントが寄せられました。
「なんて上品で賢い犬なんでしょう!」
「歴史的にとても重要な写真に間違いない」
「この犬の半分くらいはかっこよくなりたい」
「この時代に写真を撮れるならきっと裕福で、この犬は愛されていたに違いない」

この写真は1875年頃に撮影されたとされており、誰がどのようにして、なんのために撮影したのかについては全くわかっていません。現在はミネソタ州歴史協会が所有・管理しています。

本物の犬?

ただし、コメントでは「本物の犬を撮影したものなの?」といった疑問の声も多く寄せられました。

現在と違い、昔は感光材料に露光させる時間が必要であったためです。あるネットユーザーは、「数分間、犬がじっとしていることは難しいので剥製なのではないか」と疑問を投げかけました。

この写真にまつわる情報は撮影時期以外分かっておらず、詳しい撮影方法などは不明ですが、撮影時間はそれほど長くかかっていなかった可能性があります。

例えば、あの有名な坂本龍馬の写真は、この犬の写真が撮影される10年ほど前の1865~1867年に撮影されており、撮影はコロジオン湿板と呼ばれるものが使われ、撮影にかかった時間は20~30秒ほどと言われています。

日本においてこれだけ短い時間なのですから、海外の、さらに10年後ともなると、撮影にかかった時間は数秒ほどのかなり短かい時間であったと予想されます。

▽1878年にはエドワード・マイブリッジによって馬が駆ける一瞬を撮影し、アニメーションを作ることに成功しています。

真偽は定かではありませんが、ミネソタ州歴史協会による説明によると、この写真はコロジオン湿板による撮影であったそうなので、数秒程度であればパイプをくわえたままじっとすることは十分可能です。

この写真が撮影できたのは剥製などではなく、単純にこの犬が「いい子」だったからかもしれません。

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