まるで手乗りのミニドラゴン、オオミミヨタカが可愛すぎる

東南アジアに生息するとある鳥が、まるで映画『ヒックとドラゴン』に登場するナイト・フューリーのような可愛らしいミニドラゴンのようだと、海外の掲示板やSNSで取り上げられ話題になっています。

英語ではグレート・イヤード・ナイトジャー(Great eared nightjar)、和名でオオミミヨタカと呼ばれるこの鳥は、とても奇妙な外見を持つことで有名なあのヨタカの仲間で、体の大きさだけでいえばヨタカのなかでも最大の種です。

タイトルには手乗りとありますが、実際にはハトと同じかハトより一回り大きいくらいの大きさで、実際には手に乗せられるギリギリくらいの大きさです。

インド南西部と東南アジアのほぼ全域でみられ、インドやフィリピン、マレーシアやインドネシアわたって広く分布しており、5つの亜種がそれぞれ異なる地域に生息しています。

他のヨタカと同じように夜行性で、夕暮れから夜にかけて活動し、空中で昆虫をキャッチできるほどの抜群の飛行能力を有しています。

また、オオミミヨタカの鳴き声はまるで人を呼ぶときの口笛のような特徴的な抑揚があるため、他の鳥とすぐに区別がつきます。

オオミミヨタカは地上に巣を作ることで知られており、通常1つの卵を産んでオスとメスが交互に抱卵しますが、オオミミヨタカの模様は地上でのカモフラージュにとても適しており、地面に落ちた枯れ葉の上でじっとされると簡単には見つけられません。

オオミミヨタカの目は光る

夜行性の鳥類であるオオミミヨタカは、同じ夜行性のフクロウと同じように網膜の後ろにタペタム(輝板)と呼ばれる構造が存在しており、光を当てると目が光ります。

これは網膜で吸収しきれなかった光を、網膜の裏側にあるタペタムが反射し、もう一度網膜に返すことで、暗闇のわずかな光でも物がよく見えるというわけです。

タペタムは犬や猫にも備わっているもので、オオミヨタカの目が光るのは猫の目が光る原理と同じものです。

保全状況では低危険種とされているため絶滅は懸念されていませんが、夜行性のため、例え会いに行ったとしてもフクロウと同じようになかなか見つけるのは難しいかもしれませんね。

和名

オオミミヨタカ

英語名

Great eared nightjar

学名

Lyncornis Macrotis

生息地

インド南西部・東南アジアの広い地域

分類

ヨタカ目ヨタカ科ミミヨタカ属オオミミヨタカ
オオミミヨタカはかつてヒゲナシヨタカ属に分類されていましたが、2010年の分子系統学的研究に基づきミミヨタカ属に移されました。

亜種

・Lyncornis Macrotis Macrotis
・Lyncornis Macrotis cerviniceps
・Lyncornis Macrotis bourdilloni
・Lyncornis Macrotis Jacobsoni
・Lyncornis Macrotis Macropterus

食性

昆虫食

保全状況

LC-低危険種

Reference
Great Eared Nightjar -The Cornell Lab of Ornithology-
The great eared nightjar looks like a baby dragon -Australian Geographic-

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