生まれつきのマッシュカットがとっても可愛い、グロスターカナリアとは?

動物だっておしゃれはしたいもの。特に鳥類では異性へのアピールをするために、捕食者から見つかるリスクも顧みず、派手で変わった特徴を持つものも多く存在します。

そんな鳥類のなかでも屈指のおしゃれ感を放っているのがこちら!

こちらはグロスターカナリアという、数多く存在するカナリアの一品種です。マッシュカットのような”髪”がとっても可愛らしく、性格的にもなんだかちょっと一癖ありそう。海外ではこの鳥の写真を誰かが貼ると、必ずビートルズの話題が出てきます。

実はこの髪型は飼い主によって整えられたものではなく、突然変異によってできたもの。

1400年からすでに家畜化していたカナリアでは、鳴き声や変わった羽の形状、美しい色などを目的としてさまざまな品種改良が行われており、この可愛らしい突然変異は1800年代後半になり初めて発見されたのだそう。

この変異を持つカナリアの品種はいくつかあり、上記の最も人気であるグロスターカナリアをはじめ、クレステッドカナリア、ランカシャーカナリアやノリッジカナリアなどが存在します。

▽6枚の写真のスライドショーになっています。

KOREAN Birds ??

必ずしもマッシュヘアになるとは限らない

実は、これらの品種はすべてが可愛らしいマッシュヘアを持っているというわけではありません。

▽グロスターカナリアのヒナたち。

実際のところ、マッシュヘアではなく特に頭に特徴のない個体も存在しており、マッシュヘアのある個体はクレステッド(Crested)やコロナ(Corona)と呼ばれ、マッシュヘアでない普通の個体はプレーンヘッド(plainhead)やコンソート(Consorts)と呼ばれています。

この記事では、分かりやすくマッシュカットのものを「マッシュ」、そうでないものを「プレーン」と呼びましょう。

マッシュ同士のカップルは絶対に作ってはいけない

実は、こうしたマッシュを持つ品種を飼ううえで必ず守らなければならないことがあります。
このマッシュヘアの変異は顕性遺伝(優性)になっており、身近な例で言うと例えばマッシュが血液型におけるA型(遺伝子型:AO)、プレーンがO型(OO)のようなものになっています。

ここで、絶対にしてはいけないのがマッシュ同士の交配。実は、この変異遺伝子が両方の親から受け継がれると、ひなの頭蓋骨が変形してしまい、ふ化する前に卵のなかで死んでしまうのです!

厳密には、マッシュ同士の交配では50%の確率でマッシュ、25%の確率でプレーンが生まれますが、2つの変異遺伝子を一度に受け継いでしまった残りの25%は悲しいことに、ふ化する前に死んでしまいます…

海外では「推奨されない」「おすすめできない」という表現で書かれることもありますが、可哀想なので絶対にやめておきましょう。マッシュ同士は付き合わせてはいけません…。

Reference
Gloster Canaries -Beauty of birds-
Crested Canary: Pictures, Care Guide, Temperament & Traits -PetKeen-

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