絶対に無理…というレベルの卵を飲み込むアフリカタマゴヘビ

アフリカ南部に生息するシロクロゲリの巣に招かれざる客がやってきました――

巣にある卵をくわえ込んで丸呑みにしようとしますが…明らかに口の大きさにあわない卵を食べようとしているので、裂けてしまわないか心配になってしまうほど…

実はこのヘビはそもそも卵だけを食べるタマゴヘビの一種、アフリカタマゴヘビで、これがいつもの食事風景というわけです。

卵を丸ごと飲み込むために口はかなり大きく開くようにできており、頭の大きさの3倍以上もの卵を包み込むことができます。

Snake Turns into a Balloon After Stealing Huge Egg -Latest Sightings Youtube-
｢やばい、失敗した…｣って顔をしていますが、これが正常です。

タマゴヘビと呼ばれるものは他にも

アフリカタマゴヘビ(Dasypeltis scabra)は別名:コモンエッグイーター(Common Egg-eater)と呼ばれるヘビで、アフリカ南部に広く生息しています。

タマゴヘビ、またはエッグイーターと呼ばれる卵食のヘビには、アフリカに生息するこのアフリカタマゴヘビが属するタマゴヘビ属(Dasypeltis scabra)の他に、インド北東部に生息するインドタマゴヌスミなどのElachistodon属が知られています。

このインドに生息するElachistodon属のヘビは鳥の卵以外にも成体や他の動物の卵を食べることもありますが、基本的にアフリカタマゴヘビが属するタマゴヘビ属(Dasypeltis scabra)は鳥の卵しか食べず、卵が食べられないあいだは絶食しています。

エピネシス･コラムズ

アフリカタマゴヘビは卵だけを食べるため、歯は退化しています。

食道近くに椎骨が変化したいくつもの突起があり、この突起に押し付けて卵の殻を割り、不要な殻は包み込むように押しつぶして吐き出します。

食道には括約筋のはたらきで、殻は体内に入ってこないように、そして中身は体外に逆流しないようになっており、安全に卵を食べる仕組みになっているのです。

ただの食事風景ですが、息苦しさが伝わってくるようです。
みているだけでお腹いっぱいになってしまいますね。