――日本ではこの写真をみるとなぜかサルの危機的情景が浮かんできますが、興味深いことに海外では別の意味で有名なようです。
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— ボケて(bokete)公式 (@boketejp) February 23, 2017
この写真が日本で初めて注目を集めたのは遅くとも2012年頃のこと。この画像に関する説明は言うまでもありません。
元のページはすでに削除されており、正確な日付を割り出すことはできませんでしたが、写真に一言付け加えて大喜利を行うWebサービス「ボケて(bokete)」の人気を加速させる大きな火付け役となりました。
海外では別の意味で有名な画像
日本ではあまりにも有名なこの子犬を抱えたサルの画像は、実は海外では別な意味で有名であり、さまざまな説明付きで見かけることがあります。
最も多いのが”中国の工場爆発事故で現場から子犬を救う姿が撮影された”というもの。説明の最後には「動物たちに思いやりや親切心を示せるなら私たちにもできるはずです」というような教訓が付け加えられています。
また、この画像では「タイの津波発生時に撮影されたもの」と紹介されています。
こうした画像は2006年頃からすでに出回っており、2010年代初期から頻繁に拡散され、各国で翻訳されて全世界に広まりました。
なかには「犬を盗んでいる」というものや、日本の東日本大震災で発生した津波に関連付けられることもあります。
このサルと犬の画像の出所はどこなのか?
では、この画像はいつ、誰により撮影されたものなのでしょうか。
このことについてはすでにファクトチェックメディアのHOAX OR FACTが明らかにしていました。
この画像はどうやら、写真家のDani Weissさんがタイを訪れたときに撮影したもので、現在はギャラリーから削除されていますが、アーカイブにはDani Wissさんのギャラリーのなかにこの1枚があります。
DANI WEISS PHOTOGRAPHY「se asia」より。Wayback Machine2021年5月3日のアーカイブにて
ギャラリーのなかにはなんともう一枚の”続き”が…
DANI WEISS PHOTOGRAPHY「se asia」より。Wayback Machine2021年5月3日のアーカイブにて
サルはよく見ると紐でくくり付けられているようですが、その理由は定かではないそうです。どうやら、サルと犬がただ遊んでいただけの写真を誰かが嘘の説明付きで拡散させ、尾ひれがついて様々なバリエーションが生まれたようです。
この説明は嘘だったにせよ、サルの切迫した表情と子犬の無力感にはそう思わせるだけの説得力があり、この嘘の説明と写真に感銘を受け今も信じている人は全世界に大勢いることでしょう。日本を除いて――
「犬も逝った」が続くのがほんと面白い
いつみてもサルの表情笑える
懐かしい