おじさんの顔に似ている深海魚ブロブフィッシュ、実は水中だと全然違う

ぬめぬめしていそうなツヤのある薄気味悪いピンク色の皮膚、ふくらんだ団子鼻と垂れ下がる唇…そのすべてが絶妙にマッチし、全体的におじさんの顔そっくりなことで有名なブロブフィッシュ。

ブロブフィッシュはウラナイカジカ属に属している魚の総称で、最大種のニュウドウカジカ(Psychrolutes phrictus)などが知られています。

あのあまりに有名な姿は、実は「本当の姿」ではないことはご存じでしたでしょうか?

実は”訳あり”だったブロブフィッシュの写真

ある意味で有名なこのブロブフィッシュは、2013年にイギリスの『Ugly Animal Preservation Society(醜形動物保護協会)』により見事「世界一醜い生物」に選出されて以来、その絶対に忘れることのできない姿が多くの人々に愛されてきました。

しかし実は、この有名なブロブフィッシュのイメージは、実際の姿とはかなり違うことで知られています。


World’s Ugliest Animal? -AUSTRALIAN MUSEUM-
ブロブフィッシュの一種であるトサカジカ(Psychrolutes microporos)。

例えばガーディアン紙やBBCなど大手メディアも掲載しており、恐らくブロブフィッシュで最も有名とされるこの写真はAUSTRALIAN MUSEUMによると、2003年の6月にニュージーランド北西部のノーフォーク海嶺の水深1,013~1,340mの場所で底引き網により引き上げられ、Kerryn Parkinsonにより撮影されたものです。

ブロブフィッシュは深海の水圧に耐えるために特殊な体のつくりをしており、その柔らかい体にはゼラチン質の肉や脂肪分が多く含まれています。

しかしその反面、ウロコを持たず強い骨や厚い筋肉を持っていないため、深海から引き上げられると急激な減圧によって体組織が壊滅的な損傷を受け、ドロドロに崩れてしまうのです。

さらに底引き網によって柔らかい皮膚が裂けて皮が剥ぎ取られ、あの特徴的な「つるつるとした姿」になってしまいました。


ブロブフィッシュの一種であるニュウドウカジカ。これが本来のブロブフィッシュの姿です。アメリカ海洋大気庁(NOAA)により撮影されました。


こちらは深海から引き上げられ、陸揚げされたニュウドウカジカの写真。やはり”鼻”の部分が重力に負けてたるんでしまうらしく、これだけでもだいぶ印象が変わってしまいました。アメリカ海洋大気庁(NOAA)撮影。

最近ようやく判明した泳いでいるブロブフィッシュ

しかしながら近年になり、ようやくブロブフィッシュが水中にいるときの姿が確認され、この誤解は解けつつあります。


△「Nautilus Live」で公開された、水中にいるブロブフィッシュの様子。ブロブフィッシュは深海底に生息しているため底引き網で混獲されることがよくあるといいます。

ただ、あの誤解されたまま姿はあまりにも衝撃的なため、この事実を知ってもなお、私たちがあの”顔”を忘れることは永遠にないでしょう。

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この記事へのコメント

名無しさん

商品紹介の真ん中の服、誰が買うねんw

名無しさん

そうすると、鼻に見えたアレはオデコが垂れて出来てるってことかな?

名無しさん

ニュウドウカジカとブロブフィッシュ一緒かと思ってた

名無しさん

美味しそうマヨネーズかけて食べたい🤤

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