世界で一頭しかいない真っ白のパンダ、仲間外れにされていないことが明らかに

中国の四川臥龍国家級自然保護区管理局は今月27日、全世界でたった一頭しかいない白いパンダの新たな記録写真および映像を公開しました。

今回の発表によるとどうやら、この白いパンダは他のパンダと良好なコミュニケーションが取れているようです。

2019年4月に中国南西部の臥龍自然保護区で初めて確認されたこの白いパンダは、メラニン色素の合成に関わる遺伝子異常により白くなったアルビノ(先天性白皮症)の個体で、パンダでは記録史上初めてであり、おそらく全世界でこの一頭のみと考えられています。

最初の発見からしばらくその存在が確認されていませんでしたが、2020年2月に再確認され、以降は数か月~1年おきに新しい写真や映像が当局により公開されています。

▽2019年当時の同個体の写真。1~2歳程度と推定されていました。

CCTV『Rare all-white panda spotted in China』より

すっかり大人になり、現在は恋人募集中

アルビノの個体はしばしば他の個体から仲間外れにされることがありますが、新しく公開された写真・映像によると、5~6歳になったこのパンダは性成熟を迎えており、現在はパートナーを探しているのだそう。

新たに公開された写真では、木にお尻をこすりつけてマーキングしている様子や、他のパンダと抱き合ったり噛みついているような様子が確認されました。


四川卧龙:全球唯一白色大熊猫疑似交配打斗 -新浪四川-


四川卧龙:全球唯一白色大熊猫疑似交配打斗 -新浪四川-

北京大学の専門家によると、パンダ同士の縄張り争いなどでは直接的な身体的接触が少ないため、おそらくこの行動は繁殖期にみられる擬交尾(ぎこうび)である可能性が高いのだそう。


四川卧龙:全球唯一白色大熊猫疑似交配打斗 -新浪四川-

アルビノ個体では視力が悪いなどの健康上の問題について懸念がありますが、このパンダの発育はとても良好で、他の野生パンダとも正常なコミュニケーションが取れていることが今回の記録で明らかになったのだといいます。

早く素敵な相手が見つかるといいですね。

Reference
四川卧龙:全球唯一白色大熊猫疑似交配打斗 -新浪四川-

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