描かれた”木の絵”から性格を見抜くバウムテストとは?

2018年10月16日


Garden Canopy flickr photo by kvijesh shared under a Creative Commons (BY) license

幼児が描く絵はとても興味深い。大人がりんごを描くのであれば、誰もが赤色や緑色に塗るだろう。しかし、子どもたちにとって本物の色は関係ないようだ。それぞれ自分の好きな色で塗るために、りんごは青色や紫色で描かれることもある。風景を描くときも、そこには登場しない母親や飼っている動物などの”自分の好きなもの”が描かれることもあるし、用紙から絵がはみ出してもお構いなしだ。

このように、子どもの絵には本人の常識や願望、信念や思想などの性格心理状態などが、少なからず絵に反映されている。1949年、スイスの心理学者であるカール・コッホは子どもたちに「木の絵」を書かかせて、その絵から性格発達段階願望や欲求などを読み解くという検査方法を確立させた。これがバウムテストだ。

さて、紙と鉛筆を用意してみよう。紙の大きさは特には問われないが、A4サイズ程度が良いだろう。用紙を縦向きにして、そこに木の絵を書いてみよう。描き終わったら下に書いてある診断結果を見て、どのような結果であるかを診断してみよう。

診断結果

木の大きさ

・用紙いっぱいに木の絵が描かれている
自分に自信があり、やや自己中心的。
・木の絵が用紙面積の1/3程度しかない
あまり自信がない。現状に不満があって安心を求めている。
・適度に余白がある大きさの木が描かれている
周囲とよく協調してバランスを取ることができる。

木の位置

・用紙の中心に木の絵が描かれている
精神的に安定している。
・用紙の下側に木の絵が描かれている
現実主義的な傾向がある。
・用紙の上側に木の絵が描かれている
やや空想的な傾向があって飽きっぽい。
・用紙の左側に木の絵が描かれている
やや内向的で、現実逃避しやすい傾向にある。
・用紙の右側に木の絵が描かれている
相手を支配しようとする傾向にある。

木全体の様子

・全体が詳細に描かれている
完璧主義的で細かいことまで気にする傾向がある。重要なことと、そうでないことの判別が難しい。
・木の右側が強調された絵
現実、未来に対して意欲的であり、前向きに物事を考えることができる。
・木の左側が強調された絵
過去、自分に対して執着的であり、過去の出来事を引きずりやすい。
・下から見上げたように描かれた絵
人には話せない何らかの願望があり、達成できていないが諦めきれていない。
・上から見上げたように描かれた絵
やや自信過剰な傾向がある。


Tree fractal flickr photo by Arenamontanus shared under a Creative Commons (BY) license

樹幹(木の中心にある太い部分)の様子

・電柱のように幅が均等になっている
頑固で融通性に欠ける傾向にある。
・幹が細く震えた線で描かれている
精神的に不安定になりがち。
・途中に膨らみやくびれがある
周囲の目が気になってストレスを溜めやすい。
・樹皮が描かれている
他人からどう思われているかをよく気にする。
・幹の部分が大きく強調されている
自己愛が強く、肥大した自我を持っている。
・根元部分が強調されている
現状に不安を抱いており、常に安定感を求めている。

枝の部分の様子

・枝がさらに小枝に分かれている
平和や調和を重視する傾向にあり、協調性がある。ただし小枝が著しく多い場合は空想にふけりやすい傾向にあり、軽い躁傾向にあると捉える。
・大きな枝しか描かれていない
外交的で感受性が強く、様々な方面に興味を持つ。
・枝が切られている
自分を発揮できていないと感じており、周囲から認めてもらえないことに不満や挫折感を自覚している。大きい枝が切られて切り株状になっている枝は過去にあった心の傷を表す。
・枝が交差している
感受性や独創性が高く芸術肌だが、自己中心的で他人に対し批判的な傾向にある。
・枝が下がっている
自身の置かれている環境に不満があり、無気力になっている。
・枝がギザギザと曲がっている
不安を抱えやすく、衝動的な行動をとることがある。
・枝がグニャグニャと曲がっている
マニアックでこだわりが強く執念深い。
・枝の根元に線が描かれている
論理性が未熟で、自分は常に安心であると思い込む。

葉の様子

・葉が大きく描かれている
無力感を持ちながらも、表面的には適応を示す。
・葉が一枚一枚丁寧に描かれている
完璧主義的で、自己顕示欲が強い傾向にある。
・葉脈が描かれている
対人関係が過敏で、人の目を気にする傾向にある。
・葉が描かれていない
自己表現が上手ではなく、人との関わりを苦手としている。孤独感を示している場合もある。

地面の様子

・丘の上に木が立っている
自分中心的な考えの表れ。リーダーシップを示す。
・地面がでこぼこしている
心配性で不安感が強い傾向にある。
・地面が塗りつぶされている
身近な人への嫌悪感や不信感を示している。
・地面が埋もれるほど草が生い茂っている
現状に満足して怠けたいという気持ちが強い。依存心が強く甘えたがり。
・根っこが浮き上がっている
自分を実力以上に誇張して表現する傾向にある。
・紙のふちを地面としている
不安感があって落ち込みやすい。子供の場合は特に親からの分離不安を示している場合がある。
・地平線が高く描かれている
現実逃避の傾向、あるいは状態を示す。


Arbre flickr photo by Poowlyne shared under a Creative Commons (BY-ND) license

バウムテストは子どもの性格や傾向、発達段階などを診断することが多いため、大人では当てはまる項目が少なく、正確に診断できない場合がある。特に絵を書くことが得意な人や、木に関する知識が豊富な人にとっては、想像ではなく具体的な木の種類実際の風景を思い浮かべて描かれることもあるため、そもそも検査に適さない場合がある。また、実際のバウムテストはカウンセラーによって専門的に行われるため、この結果はあくまで参考程度に留めておきたい。

さらに詳しく調べたい方はバウムテスト検査(項目追加版) をご覧ください。

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