死んだ個体しか発見されていない,正体不明のハチ「メガララ・ガルーダ」

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By L. Kimsey and M. Ohl (2012). “Megalara garuda, a new genus and species of larrine wasps from Indonesia (Larrinae, Crabronidae, Hymenoptera)”. ZooKeys 177: 49. DOI:10.3897/zookeys.177.2475. [CC BY 3.0], via Wikimedia Commons
メガララ・ガルーダの雄。

黒く異様な外格、凶悪なまでの大きなアゴ――まさに”モンスター”と呼ばれるに相応しいこのハチには、インド神話に登場する神鳥「ガルーダ」の名が与えられている。学名でメガララ・ガルーダ(Megalara garuda)というこのハチは、インドネシアやドイツの博物館に長らく保管されていた標本を研究者らが発見し、その後の調査によってスラウェシ島のメコンガ山地にあるカカオ農園で再び発見された。

しかし、発見された個体は全て死骸であったという。これまで発見されている個体は全て死骸であり、現在までに、誰もその生きた姿を見たものはいないのだ。そのためメガララ・ガルーダの生態は謎に包まれているが、本種が属するケラトリバチの仲間と同様に地面に穴を掘って巣を作り、卵を産んで幼虫を育てているのかもしれない。

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By L. Kimsey and M. Ohl (2012). “Megalara garuda, a new genus and species of larrine wasps from Indonesia (Larrinae, Crabronidae, Hymenoptera)”. ZooKeys 177: 49. DOI:10.3897/zookeys.177.2475. [CC BY 3.0] via Wikimedia Commons
メガララ・ガルーダの雌。

大きさはオスで約3.3cm程度と、大型種であるオオスズメバチに匹敵する。メスは約2.5cm程度とさらに一回り小さいようだ。まるでクワガタムシのような巨大なアゴに研究者らは困惑すると同時に、様々な期待と想像を膨らませる。一体どのような生態を持っているのだろうか――今後の研究と調査に期待したい。