レモン1個にはどれだけのビタミンCが含まれているのか?


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数あるビタミンの中で、最も有名なのは恐らくビタミンCだろう。コラーゲンの生成に必要不可欠で,、皮膚や粘膜の保護に関わり抗酸化作用や免疫力を高めるといった多くの働きがある。ビタミンCといえば,酸っぱい味を想像してしまうが,実際に味はあるものの食品に影響を与える程ではない。 私たちが想像する,酸っぱい味の正体はレモンに含まれるクエン酸なのだ。

「ビタミンCはレモンに多く含まれ,酸っぱい味である」というイメージは農林水産省が昭和62年に制定し,現在は廃止されている「ビタミンC含有菓子の品質表示ガイドライン」によるものだ。これにより,菓子や飲料の商品中に含まれているビタミンCの量をレモンの個数に換算できる表示基準が設けられたことでイメージの定着につながったとされている。確かに,レモンには多くのビタミンCが含まれているが,実はビタミンCの含有量は,同じ量の赤ピーマンの方がその含有量は高い。レモンを使った表示方法は扱いやすい数値であるという利便性に過ぎないのだ。

現在は,廃止されたガイドラインに対して,新たに清涼飲料の表示に関する新基準が設けられたが,以前のビタミンCとレモンの換算方法は変わらない。ここで,その換算方法について詳しく見てみよう。レモン1個の重量は食品番号表によれば120gとなっている。レモン1個あたりの果汁重量の割合は30%なのでレモン1個に含まれる果汁分は36gとなる。

日本食品標準成分表によるとレモン果汁100gに対して50mgのビタミンCが含まれているのでレモン1個あたりの果汁(36g)のビタミンCの量は18mgであるが、規定によればレモン1個あたりのビタミンCの量を20mgとして飲料に添加されたビタミンCの量を換算して商品に表示できるとする基準が現在設けられている。
18mgを便宜的に20mgとしているので,実際には商品に表示されているレモン10個につき1個分の誤差が出ることになるが,あくまで「消費者が商品選択をする際の目安として設けられた基準」であることに注意したい。

では,レモン1個に含まれるビタミンCの量はどれくらいなのか。レモン1個あたりの重量は食品番号表により120gとなる。日本食品標準成分表によるとレモン全果100gあたりのビタミンCの含有量は100mgなので,換算すると120mgとなる。つまり,皮も種も丸ごとビタミンCに換算すると120mgとなるのだ。

ちなみに,種などのどうしても食べられない部分を捨てる場合はレモンの廃棄率は3%としているのでビタミンCの量は116.4mgとなる。これは,厚生労働省が推奨する1日に必要なビタミンCの量となっている100mgを超える値となる。レモンによるビタミンCの摂取では1日1個程度で済むことになるが,皮ごと使ったレモンの調理をする場合には,皮に対する防かび剤などの添加がある輸入品は控えたい。