リトマス紙の原料となるリトマスゴケとは?

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小学校などの理科の実験で使った覚えのある方も多いであろうリトマス試験紙。一体どのようにして使うのか、皆さんは覚えているだろうか?

リトマス紙の使い方

リトマス紙はリトマス試験紙とも呼ばれ、赤色と青色の二種類が存在する。

酸性の試料溶液に赤いリトマス試験紙を浸すと色は変化しないが、青いリトマス試験紙を浸すと赤色に変化する。
また、アルカリ性の試料溶液に青いリトマス試験紙を浸すと色は変化しないが、赤いリトマス試験紙では青色に変化する。

そして中性に近い試料溶液ならどちらの色も変色しない。この性質を利用して試料溶液が酸性かアルカリ性かを判定するのがリトマス試験紙だ。

エピネシス・コラムズ
リトマス試験紙はpH4.5以下の酸性と8.3以上のアルカリ性しか判定することができないので、精度はあまりよくありません。

リトマス紙はどのようにして作られるのか?

実は、リトマス紙は「リトマスゴケ」と呼ばれる植物を原料にして作られている。リトマスゴケはリトマスゴケ科に属する地衣類の総称で、通常は海岸の岩石や樹上に着生しており、このリトマスゴケから抽出して得た紫色の色素こそリトマス紙の名前の由来ともなっている「リトマス(litmus)」なのだ。

リトマスは1300年頃にスペインの医師・薬剤師であったアルナルドゥス・デ・ビラ・ノバ(Arnaldus de Villa Nova)により発見された。その語源は一説によると古ノルド語の”litmosi”に由来するとされており、”lit”は染料や色、”mosi”は苔(コケ)の意味であるという。

このリトマスはアゾリトミンやエリスロリトミンをはじめとする数種類の化合物からなる混合物で、抽出されたリトマスをアルコールに溶かし、これにアンモニアまたは塩酸(もしくは硫酸)を添加してあらかじめ赤色と青色に変色させるのだ。これをろ紙に浸して乾燥させて切り分けるとお馴染みのリトマス紙となる。

かつては代表的なリトマスゴケであるRoccella tinctoriaをはじめ数種がリトマス紙の製造に利用されていたが、現在ではリトマスを化学的に合成して作られるそうだ。

さらに、赤色や青色に変色させずに紫色のまま使う「リトマスニュートラル」と呼ばれるリトマス紙もあるという。

Roccella fuciformis
By Christian Hummert (Ixitixel)GFDL or CC-BY-SA-3.0, via Wikimedia Commons
原料となるリトマスゴケ科Roccella属の一種。

近年では通販でも簡単に入手できるようになったリトマス紙。低学年の児童にも酸性とアルカリ性を簡単に分かりやすく学ぶことができるので、夏休みの自由研究や家庭教育などにもぜひ活用したい。