Twitterで共有されていた画像から菌類の新種を発見、コペンハーゲン大学

2020年5月26日

このほど、コペンハーゲン大学のデンマーク自然史博物館の研究者は、ソーシャルメディア「Twitter」の投稿がきっかけとなってヤスデに寄生する新種の菌類を発見した。事の発端は、アメリカの研究者であるDerek Hennen氏が2018年10月31日にTwitterで共有したヤスデの画像だ。

Troglomyces Twitteri
Twitterで共有されていたヤスデの頭部。新種の菌類は赤い丸で示されている。
「The first Laboulbeniales (Ascomycota, Laboulbeniomycetes) from an American millipede, discovered through social media」より

これをデンマークの研究者であるAna Sofia Reboleira氏が、ヤスデの画像をTwitterで探しているときに偶然にも閲覧したという。画像にはヤスデの厳めしい頭部が写っている以外に、特に変わった様子は見られないが、彼はヤスデの頭部にある2つの小さな点を見逃さなかった(画像中に赤い丸で示されているもの)。彼はこれがヤスデに寄生した菌類であると直感したという。

これまで、アメリカのヤスデからこのような菌類は見つかったことは無かった。彼はさっそく、デンマーク自然史博物館内にある北米を原産地とするヤスデを確認した。デンマーク自然史博物館は350万点を超える昆虫標本が展示されている。

その結果、そのヤスデから同様の菌類を発見し、のちにヤスデに寄生する希少な菌類の一種であることが明らかになったという。この菌類は「Twitter上で最初に発見された新種」であるとして、”Troglomyces Twitteri”と名付けられたという。

ラブルベニア菌
「The first Laboulbeniales (Ascomycota, Laboulbeniomycetes) from an American millipede, discovered through social media」より

この菌類はラブルベニア目に属する菌類で、多くは虫の体表上で一生を送る。しばしば標本につくゴミと間違えられることも多く、未発見の種が多いという。ゴミムシやハエ、ダニ、ケラ、そしてヤスデなどに寄生し、虫の表面から微量の栄養を吸収して生活するそうだ。

この菌類の胞子は粘着質であり、寄生された個体が別の個体に接触することによってこれが付着して増えていくが、いずれも「ある種の菌はある特定の虫にしか寄生しない」という寄主特異性が強く、宿主の数に相当する未知種がいると考えられている。

SNSの普及によって、プロアマ限らず様々な写真が共有されるようになってきた。もしかしたら、あなたが撮影した写真のなかにも、新種が写り込んでいるかもしれない。

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