テスラの防弾仕様トラック、デモンストレーションで窓ガラスに大きなヒビ

2019年11月23日

アメリカの大手自動車企業、テスラが2019年11月21日に行った新型のピックアップトラックの発表会で、防弾仕様の窓ガラスに鉄球を投げるデモンストレーションを行ったところ、窓ガラスに大きなヒビが入ってしまうというアクシデントが起きた。

サイバートラック
Youtube The VergeのTesla Cybertruck event in 5 minutesより。

発表されたのは「サイバートラック」と名付けられた電動ピックアップトラックで、2019年が舞台となっている1982年公開のSF映画『ブレードランナー』に着想を得て設計された、近未来感のあるデザインが特徴的だ。自動操縦システムに、自動駐車システム、四輪駆動で積載量は1.5トン、牽引は最大6.4トンまで可能であるという。グレードは3種類あり、それぞれ1回の充電で400km,500km,800kmを走行することができ、価格はグレードに応じて39,900~69,900ドルとなっている。

アメリカでは近年、ピックアップトラックの販売競争が激化しており、テスラでは初となるピックアップトラックの発表会が行われていた矢先の出来事であった。

車体はステンレス鋼で、窓ガラスは防弾仕様という高度な安全性能を主張し、これを実証するために窓ガラスに鉄球を投げるデモンストレーションが行われたのだ。しかし、アシスタントの1人が窓ガラスに向かって鉄球を投げたところ、窓ガラスには丸い衝突跡と、クモの巣状の大きなヒビが入った。
防弾ガラスはそもそも弾丸を貫通させないことを目的とするガラスで、ヒビが入ること自体は問題ない。しかし、このデモンストレーションが行われる前にステージに映っていた実証動画では、ガラスには小さな弾痕が残る程度であった。もしかしたら、鉄球を投げるこの方法自体に無理があったのかもしれない――想像以上の大きなダメージに、プレゼンテーションを行っていた最高経営責任者(CEO)のイーロン・マスク氏は「強すぎたかもしれない」とコメント。

アシスタントが後部座席側の窓ガラスに再び、鉄球をやや弱めに投げたが、やはり窓ガラスは大きく割れてしまった。苦笑に包まれる会場のなかで、イーロン・マスク氏は「貫通はしなかった」と強調し、そのままプレゼンが進められた。このデモンストレーションによる不評のせいか、一夜明けた22日のニューヨーク株式市場でテスラの株価は一時7%近く下落したという。

この車体に使用されているステンレス鋼は、イーロン・マスク氏が同じくCEOを務める宇宙開発企業「スペースX社」でも使用されている材料であるという。宇宙開発において、同じようなアクシデントが起きないことを願うが――今後のさらなる技術の発展に期待したい。

テスラ-cybertruck

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