イギリスで小学生のヘディング練習が禁止、脳への影響を懸念

ヘディングによる脳への影響

イングランド、スコットランド、北アイルランドのサッカー協会は、今月24日にサッカーのヘディングに関する新しいガイドラインを発表した。これにより、イングランドとスコットランド、北アイルランドでは11歳以下の子どもは練習中におけるヘディングが禁止になるという。

これは2019年、スコットランドのグラスゴー大学の研究者らが元プロのサッカー選手ら7,700人を調べた研究を受けてのことだ。この研究成果によると、元プロのサッカー選手ではアルツハイマー病のリスクが5倍、パーキンソン病のリスクが2倍、運動ニューロン病のリスクが約4倍になり、これらの神経変性疾患によって死亡するリスクは約3.5倍になるという。

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この研究はヘディングが神経変性疾患の原因であるという直接的な因果関係は証明されていないが、脳が発達段階にある子どもにおいては特にその影響を考慮すべきであるとして”あらゆる潜在的な可能性を減らす”ために今回のガイドラインの改訂に踏み切ったという。

この新しいガイドラインは、欧州全域で新たな指針を作成することを検討している欧州サッカー連盟の医療委員会と共に作成されたもので、今年中には同様のガイドラインが欧州全域でも制定されるようになる可能性がある。

日本ではヘディングに関するガイドラインは特に定められていないが、頭部への衝撃は神経変性疾患に限らず、脳震盪などのリスクも大きい。子どものヘディングに関して、現在のところは厳格に禁止する必要は無いが、ヘディングを多用するような練習は避けたり、危険なプレーを行わないような注意や配慮が必要だろう。ヘディングに限らず、サッカーに限らず、そして子どもだけに限らず、安全にスポーツを楽しもう。

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