メスだけで増えるカイミジンコの新種を沖縄で発見、ヤキメイボカイミジンコと命名――北海道大学

北海道大学と葛西臨海水族園の研究者らは沖縄で新種のカイミジンコを発見し、『Zoological Science』誌にて発表を行いました。

研究者らは2018年、沖縄本島南部・漫湖のマングローブ林脇にある汽水環境でイボカイミジンコ属の1種を採集。

各種顕微鏡を用いた観察や、実体顕微鏡下での解剖、DNA解析などを行った結果、未記載種であることが明らかとなり、研究者らはこのカイミジンコの殻にみられる茶色い模様を”焼き目”に見立てて「ヤキメイボカイミジンコ」(学名:Heterocypris spadix)と名付け、新種として報告しました。


北海道大学のプレスリリースより

カイミジンコはこれまでに世界で約70種が報告されている比較的種数の多いグループで、オスとメスが交尾して増える種、メスだけで増える種、どちらの生殖様式も示す種が知られています。

このヤキメイボカイミジンコは飼育実験の結果、メスだけで増えることが分かっており、さらにDNA解析では宿主の生殖様式に影響を与えることで知られる細胞内共生細菌のカルディニウムが細胞内に存在することが明らかとなりました。メスだけで増えるという生殖様式は、このカルディニウムの存在が関係している可能性があるといいます。

今回報告されたヤキメイボカイミジンコは実験室で長期間の境内飼育が可能であるため、今後はさまざまな観察手法や飼育実験などを展開し、メスが受精なしに生む卵はどのようにして形成されて成体に至るのか、カルディニウムが生殖様式にどのように影響しているのかを明らかにしていく方針です。

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