歴史的建造物内で寄生バチを放ち、大量発生した蛾の被害を抑え込む初の取り組みがイギリスでスタート

イギリス・イングランド東部のノーフォークにある歴史的な大邸宅で、蛾を駆除するためにある試みが開始されました。

16世紀に即位したイングランド女王、エリザベス1世の母であるアン・ブーリンの生家である「ブリックリング・ホール」では現在、コイガの被害が深刻化しています。


Blickling Hall flickr photo by Rev Stan shared under a Creative Commons (BY) license

コイガは前翅長6mmほどの小さな蛾で、幼虫はカーペットや家具、衣服などを食害する害虫です。このコイガの被害を抑え込むため、ブリックリング・ホールの管理を行っている「ナショナル・トラスト」はこのほど、タマゴコバチ属の寄生バチを邸内に導入すると発表しました。

具体的な方法としては、カード型の分配器を使って体長わずか0.5mmほどの寄生バチ「トリコグラマ・エバネッセンズ(Trichogramma evanescens)」を散布し、コイガの卵に寄生させます。

寄生された卵からはコイガの幼虫は生まれず、かわりにこの寄生バチがふ化して増えていくという仕組みです。

このカード型の分配器は室内につり下げたり引き出しに置いたりする形で利用可能だそうで、このような形で防虫対策が行われるのは歴史的建造物では初めてであるといいます。

ナショナル・トラストはCNNの取材に対して「ブルックリング・ホールは現在3度目のロックダウンにより閉鎖中でコイガが増えやすい環境となっており、害虫の監視は今年の重要課題のなかでも優先度が高い」とコメントしています。

Reference:An army of parasitic wasps has been deployed to battle moths inside a British stately home

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