ミツバチは入り口に動物の糞を配置してスズメバチを撃退する――カナダ・ゲルフ大学

ミツバチにとって天敵であるスズメバチは脅威です。トウヨウミツバチでは、スズメバチを取り囲んで熱で蒸し殺す「熱殺蜂球」といったセイヨウミツバチにはみられないような撃退戦術を持っていますが、カナダ・ゲルフ大学、アメリカ・ウェルズリー大学の研究により、さらなる撃退戦術が明らかになりました。

ベトナムや東南アジアでは、ミツバチの巣の入り口周囲に黒い斑点がよく見かけられますが、その正体についてはこれまで解明されていませんでした。

研究チームらはオオスズメバチによる襲撃が多い8月に、67のトウヨウミツバチの養蜂家と5つのセイヨウミツバチの養蜂家、計72の養蜂家を調査。数百時間に及ぶ観察の末に、研究者らは働きバチが肥しの山や鶏舎などからふんを集め、巣の入り口の周囲に配置していることを突き止めました。

興味深いことに、セイヨウミツバチの巣ではこれらのふんは見つかりませんでした。

ふんの山が築かれるのはオオスズメバチによる襲撃の後で、ふんの配置は攻撃への反応であるとみられています。巣に配置されたふんの量が多くなるほど、スズメバチが入り口を長く飛び回ったり侵入を始めたりする行動は減少しました。

ただし、ふんがどのようにしてスズメバチに効果をもたらしているのかはまだよく分かっていません。スズメバチがふんの匂いを嫌っている可能性もありますが、ふんの悪臭がミツバチの巣からただよう甘い匂いをマスクしているのかもしれません。

また、スズメバチは通常、ミツバチの巣に侵入する際に入り口をかじって広げます。トウヨウミツバチはふんを配置することによって、スズメバチが入り口をかじる行動を制限しているのかもしれません。

一方で、非常にきれい好きなミツバチがふんを利用することは研究者らにとっては大きな驚きであり、ハチミツ生産に悪影響をもたらす可能性がある今回の発見について、さらに詳しく調べる方針です。

この研究成果は12月に学術誌『PLOS ONE』で発表されました。

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