精子は集団で「流れ」を作り、より効率的に速く泳いでいることが明らかになる――東北大学

東北大学の研究者らは、精子が集まって液体の流れを作り、より効率的に速く泳いでいることを明らかにしました。

不妊に悩むカップルの約50%は男性側に原因があり、なかでも精子の数が少ないことによる「乏精子症(ぼうせいししょう)」が知られています。

これは精子の数が少ないことで受精する確率が低下してしまうというもので、精子の運動自体は問題ないと考えられていましたが、今回の研究により精子の数が精子の運動にも影響を与えていることが明らかとなりました。


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東北大学大学院工学研究科 生体流体力学分野の研究チームは、運動する精子および精子間にはたらく流体相互作用をシミュレーションによって解析しました。

その結果、精子は集団で泳ぐことで液体の流れを作り、より効率的に速く泳いでいることが分かりました。精子は体長の3,000倍もの距離を泳ぐ必要があり、このような協調遊泳は長距離をより確実に泳ぎ切るのに重要で、受精率にも大きな影響を与えます。


精子が作る液体の流れを可視化したもの。これらの流れにより周囲の精子は速く効率的に泳ぐことができるという。東北大学のプレスリリースより

研究者らは今回の研究について、「たとえ精子の数が少ない状態でも密度が高まればこの効果が得られることから、男性不妊の治療に応用できるかもしれない」とコメントしています。

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