本日4日、アメリカ国立科学財団(NSF)はプエルトリコのアレシボ天文台にある巨大な電波望遠鏡が崩壊する映像を公開しました。
Footage of Arecibo Observatory collapse – National Science Foundation
天然の窪地を利用して建設された口径305mのアレシボ望遠鏡は、1963年の完成から2016年に中国の500m球面電波望遠鏡が作られるまで単独では世界最大の電波望遠鏡として運用されてきました。
しかし今年8月に入ってからは老朽化のためにトラブルが相次ぎ、11月には修復不可能としてアメリカ国立科学財団は望遠鏡の解体を発表していました。
そして今月12月1日、重さ約900トンもの受信機が落下。約140m下の主鏡を突き破り崩壊してしまいました。本日公開された動画は、12月1日に起きたこの事故の瞬間を映したものです。この事故による負傷者は報告されていません。
National Science Foundation – 『Footage of Arecibo Observatory collapse』
アレシボ望遠鏡は予定通り解体されますが、アレシボ天文台そのものは閉鎖せず、今後も観測活動を続けていくそうです。