トリケラトプスとT・レックスが完全な形で一緒に発見された「決闘する恐竜」の化石が博物館で展示へ

このほど、14年の時を経てようやく「決闘する恐竜」の化石が公開されました。この化石には6,700万年前に死んだとされるトリケラトプスとT・レックスの骨格がほぼ完全な形で残っており、しかも争ったような痕跡があるといいます。

▽「決闘する恐竜」のT・レックス部分。ノースカロライナ自然科学博物館のアカウントより

「決闘する恐竜」は2006年にアメリカ・モンタナ州のある牧場で発見されました。化石発見者と牧場主は、この化石を博物館に売却しようとしていましたがなかなか買い手が見つからず、しばらく同州の研究所に保管されていたといいます。

10年後にようやくノースカロライナ自然科学博物館が名乗りを上げ、交渉はうまく進んでいましたが、ここで牧場の元共同経営者が介入してきます。

この元共同経営者は土地の鉱業権のうち3分の2を所有しており、「化石でも鉱業権が適用される」として売却利益を求める訴訟を起こしました。結果的にこの人物は勝訴し、化石の所有権の大部分がこの人物のものになりました。

しかし、化石が「鉱物」とみなされれば過去数十年の主張が覆されるとして、古脊椎動物学会や博物館の連合が抗議し、嘆願書を提出。

モンタナ州議会でも化石の所有者は土地所有者のものとする法案が可決され、2019年にモンタナ州の最高裁判所は土地の所有者に化石の所有権があるとの決定を下しました。

こうして長い裁判が終わり、博物館との交渉の末にようやく日の目を見ることとなった「決闘する恐竜」の化石は、ノースカロライナ自然科学博物館に引き取られ、2022年にオープンする新しい研究棟に所蔵されるといいます。


NORTH CAROLINA MUSEUM OF NATURAL SCIENCES TO RECEIVE THE “DUELING DINOSAURS” – NC Museum of Natural Sciences

トリケラトプスとT・レックスの骨格はいずれも全身の骨格が正しい配列でつながっており、特にT・レックスは骨格が完全に完成された唯一の化石とさえ言われるほど極めて希少価値の高いものでした。

トリケラトプスの化石には首回りや腰に皮膚の痕跡があり、脊椎にはT・レックスの歯が食い込んだ痕がみつかっています。さらにT・レックスの方は指とほとんどの歯が折れていて、頭蓋骨には亀裂がみられるといいます。

同博物館は今後、これらの傷が本当に争ってできたものなのかを明らかにしていく方針です。

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