人工知能を活用してわずか4mの火星クレーターを5秒で検出、NASA

遠く離れた火星のことをよく知るためには、得られる情報を最大限に活用することが必要不可欠です。例えば、火星探査機から送られてきた画像データに、クレーターなどの小さな情報が埋もれているかもしれません。しかし、人の目では時間がかかるうえに、どうしても見落としてしまう部分もあります。

そこで、NASAの無人探査機などを開発するジェット推進研究所(Jet Propulsion Laboratory:JPL)は、人工知能(AI)を活用して効率化を行うことに成功しました。

下の画像は、火星の周回軌道上にある探査機マーズ・リコネッサンス・オービター(Mars Reconnaissance Orbiter:以下MRO)に搭載されている、他の高解像度カメラが撮影したり観測を行っているときに、その周囲の様子を撮影するグレースケールの低解像度カメラ「CTX」で撮影されたものです。


PIA24091: Machine Learning Spots a Cluster of Mars Craters: Context Camera’s view

火星のノクティス・フォッサ(Noctis Fossae)と呼ばれる場所を撮影したこの画像には、画面左下に小さな黒い点が写っています(赤丸で囲まれた部分)。

この小さな黒い点は機械学習を行った人工知能が検出したもので、実は小さなクレーターが写っていました。これを、MROに搭載されている超高解像度のカメラ「HiRISE」で撮影したものが下の画像です。


PIA24040: AI Spots a Cluster of Mars Craters: HiRISE’s view

このクレーターはどうやら2010年3月から2012年5月の間に形成された比較的新しいクレーターで、複数形成されているのは隕石がバラバラに砕け散ってから地表に衝突したためです。約30mにかけてクレーターが点在しており、クレーターの直径は最大でもなんと4m程度しかありませんでした。

通常、研究者らがこのようなクレーターを発見することは非常に大変な作業であり、人では40分以上もかかりますが人工知能ではなんと平均して5秒で検出できるといいます。

研究チームは人工知能を使ってさらにクレーターの候補をいくつか発見しており、ジェット推進研究所は将来的にこのツールを火星探査機そのものに搭載することを目指しているそうです。

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