セクハラは命に係わる、職場でのセクハラにより自殺リスクが上昇

現在、SNSを中心にセクシュアルハラスメントの撲滅を呼びかける活動が全世界に広がりを見せていますが、それでも人間関係の悪化や会社での評価、報復などを恐れて告発できずに泣き寝入りしている人も少なくありません。

このほど、スウェーデン・ストックホルム大学の研究チームは、職場でセクハラを受けた人は、自殺リスクと自殺未遂リスクが高いことを明らかにしました。

研究チームはスウェーデンに住む16~64歳の労働者を対象に、1995~2013年に実施された労働環境に関する調査「Swedish Work Environment Survey」の参加者のうち、有効回答の男性4万853人、女性4万4,352人、総計8万5,205人の男女を対象に解析を行いました。

調査の結果、過去12か月のうちに男性では1.9%に相当する774人、女性では7.5%に相当する3,321人、全体では4.8%に相当する4,095人が職場でセクハラを受けていました。

また、調査対象となった8万5,205人のうち、平均13年にわたる追跡の間に125人が自殺し、816人が自殺未遂を起こしていましたが、この自殺した人のなかには11人が、自殺未遂をした人のなかには61人が職場でセクハラを受けていました。

研究チームが性別や出身国、家族構成、教育レベル、収入などを調整して数理的解析を行ったところ、職場でのセクハラは自殺と自殺未遂に明らかに関連していることが明らかになりました。

・自殺 ハザード比2.82、95%信頼区間1.49~5.34
・自殺未遂 ハザード比1.59、95%信頼区間1.21~2.08

さらに、メンタルヘルス状態や労働条件を考慮した場合でもリスクは有意に高いままで、性別による有意差は認められませんでした。

職場でのセクハラは外部の人が行いやすい

調査結果によると、職場でセクハラを行う人物は上司や同僚よりも、顧客や患者、乗客といった外部の人に多く、さらに上司や同僚からのセクハラよりも、外部の人からのセクハラの方が自殺や自殺未遂に有意に関連していました。

セクハラはただ不快なものではなく、自殺にもつながる深刻な問題です。ただ防止策を推進するのではなく精神的なサポートやケアを受けられるような制度・仕組みを設けることが必要不可欠です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。