ヘアカラーの使用はがんの発症・死亡リスクと関連なし、ハーバード大学

ヘアカラーに含まれる化学物質の発がん性がしばしば議論されますが、アメリカ・ハーバード大学の研究によると、ヘアカラーはほとんどのがん発症やがんの死亡リスクと関連しないことが明らかになりました。

ヘアカラーによる髪の染色は、髪にただ色を付けるというものではなく、髪のキューティクルを開き、メラニン色素を脱色させてから染料を発色させるため、数多くの化学成分が含まれています。

米国がん協会(ACS)は、ヘアカラーに含まれる芳香族アミン、フェノール系、過酸化水素などの成分がさまざまな問題を引き起こす可能性について示唆しています。例えば過去の研究により、ヘアカラーの使用と血液がんおよび乳がんとの関連が示されていました。

しかし、ヘアカラーでは成分が製品ごとに異なっているうえに、時間が経つにつれて含有成分が変化する可能性もあるために、同様の条件下で研究を実施して結果を比較することは難しく、多くの検証が必要とされています。

こうしたなか、アメリカのハーバード大学は、1976年から開始されている試験「Nurses’ Health Study」の参加者、およそ11万7,200人のデータ解析を行いました。

その結果、パーマネントヘアカラーの使用歴がある人では、皮膚がんの一種である基底細胞がんの発症リスクにはわずかな上昇が認められたものの、ほとんどのがん発症リスクと死亡リスクの上昇は認められませんでした。

一方、パーマネントヘアカラーの累積使用量の多さについては、卵巣がんと乳がんの発症リスク上昇と関連がみられましたが、研究チームはパーマネントヘアカラーの使用により、ほとんどのがん発症リスクが上昇するということは考えにくいと結論付けています。

ただし、今回の研究は観察研究であり、がん発症リスクとの因果関係について証明するものではないと捕捉されており、さらなる調査が必要だとも述べています。

今回の研究はイギリスの医学雑誌『British Medical Journal』のオンライン版に9月2日付で掲載されました。

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