Facebook上でセンザンコウのウロコが堂々と取引されている、TTPの報告

センザンコウのウロコ

全身が鎧のような鱗に覆われた哺乳類「センザンコウ」の体の部位が、世界最大のSNSであるFacebook上で堂々と取引が行われていることをTech Crunchが報じた。

センザンコウは体長30~85cmほどの哺乳類で、アジアとアフリカに8種が分布している。古くから食肉とされるほか、ウロコは伝統的な薬の材料として利用されており、2017年には全種の国際取引が禁止されたが、現在でも大量のセンザンコウがアフリカから需要の高いアジアへと密輸されており、「世界で最も密猟されている哺乳類」と言われている。

こうした違法取引の活発化には、組織的な国際犯罪ネットワークが関与しており、かつて象牙の違法取引を扱っていた彼らは、象牙の規制強化に伴ってセンザンコウをも新たな”商品”にしつつある。

参考記事
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新型コロナウイルスの流行にもゼンザンコウの密猟が関与している可能性

世界保健機関(WHO)によると、新型コロナウイルスの元々の宿主はコウモリとみられているが、3月26日付で『Nature』に掲載された研究によると、中国に密輸されたマレーセンザンコウから見つかったコロナウイルスの遺伝子配列は、新型コロナウイルスのものと88.5~92.4%の割合で一致したという。

この研究は新型コロナウイルスがセンザンコウを中間宿主として利用したという直接の証明にはならないが、コウモリ、センザンコウ、ヒト――これらが揃って密集する中国の市場は、ウイルスの突然変異が起こりやすい環境であったと指摘されている。世界的な新型コロナウイルスの流行には、センザンコウの違法な国際取引が関与している可能性があるのだ。

Facebook上で堂々とセンザンコウの取引が行われている

テック監視グループである「Tech Transparency Project」の最新レポートによると、複数のFacebookユーザーが堂々とセンザンコウの売買を呼びかけていたという。例えば「Pangolin Scales for Sale in Vietnam」(ベトナムでセンザンコウの鱗を販売中)というあからさまな名前のFacebookページでは、禁止されているはずの動物製品の販売広告が掲載され、購入希望者はWhatsAppでメッセージを送るように書かれいる。(現在では削除済)

pangolins facebook
Tech crunch 「Facebook users are buying and selling pangolin parts, even though it’s illegal

また、「Rhino Horns And Pangolin scales For sale In China」(中国でサイの角とセンザンコウの鱗を販売中)というページは、新型コロナウイルスがすでに世界的に猛威を振るっていた今年3月頃に作成され、「これまで以上のご愛顧を」といった一文が添えられていたという。

これらのFacebookページは表面上は隠され、ほとんどはそう簡単には見つからないそうだが、センザンコウを表すベトナム語で検索したり、「panglins for sale」という単純な英語のフレーズでも見つかることがあるという。

もちろんFacebookは利用規約において絶滅危惧種やその一部を宣伝、推奨、あっせんする行為を禁止しているが、センザンコウ以外にもサイチョウやトラの歯まであらゆる動物やその部位がFacebook上で広告や通販を通じて行われているという。

Facebookは世界規模のSNSであるがゆえに検閲が難しく、その一方で犯罪組織にとっては世界的な取引を行うことができるため、あらゆる犯罪の温床になっている可能性がある。