アメリカ・フロリダ州の気象局が異例の「イグアナ警報」を発令

2020年1月23日

フロリダでイグアナ警報

古くより、空から魚やカエルが降ってきたという事例が世界各地で報告されている。これらはファフロツキーズ現象(日本では怪雨)などと呼ばれており、現代でも稀にみられるが、しばしばその原因がよく分からないことも多い。

アメリカ・フロリダ州マイアミの気象当局はこのほど、異例の「イグアナ注意報」を発令した。このイグアナ警報は”イグアナが落ちること”を警告するものであるが、ただし空からではなく「木の上」からだ。
フロリダ州一帯にはグリーンイグアナが数多く生息しているが、他の爬虫類同様に寒さには弱い。気温が10度を下回ると動きが鈍くなり、気温が4度以下になるとほとんど”冬眠”した状態になり、ほとんど動けなくなるのだ。

現在、フロリダ州では平均気温が例年よりも大幅に下回っており、厳しい寒さが続いているが、木の上で”冬眠”し、動けなくなったイグアナがしばしば落下してくることがあるのだという。フロリダ州マイアミ支部の気象当局はTwitterで「今夜はイグアナが木から落ちても驚かないように」とツイートしている。

ユーモアのある警報ではあるが、体のいたるところに鋭利なトゲがあり、体重数kgにもなるイグアナが落ちてくるかもしれないと考えると危険であることは間違いないだろう。
実際、各地では地面に落下したイグアナの様子がツイートされており、寒さの続くフロリダでは今後もイグアナに十分な警戒が必要のようだ。”幸い”にも、現在までにイグアナが直撃して負傷したという事件は起きていない。

イグアナ警報に喜ぶ人々も

実は、フロリダ州に生息するグリーンイグアナは1960年代に中南米から持ち込まれて野生化した侵入生物種であり、民家に侵入したり車道を通るだけでなく、絶滅危惧種の蝶やカタツムリなどを捕食することがあるため大きな問題となっているのだ。食べ物が豊富にあり、天敵がいないことから今なお増え続け、生息地を拡大しているという。

フロリダ州の野生生物局はイグアナを発見した場合には可能な限り駆除することを勧めており、イグアナによって様々な被害を受けている人々が「反撃」する大きなチャンスとなっている。強い寒気によってイグアナが無防備になる機会を待っていた”イグアナハンター”もいるらしく、イグアナ警報によって今年は”豊年”となりそうだ。

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