観測エネルギーが過去最高値のガンマ線バーストを観測、国際研究チーム

2019年11月21日


Artist’s impression of merging neutron stars flickr photo by European Southern Observatory shared under a Creative Commons (BY) license

東京大学、京都大学、東海大学、ドイツのマックスプランク物理学研究所(MPP)などの国際共同研究チームは、フェルミ・ガンマ線観測衛星からのガンマ線バースト発生の緊急アラートを受け、カナリア諸島ラパルマ島にあるチェレンコフ望遠鏡「MAGIC」で観測活動を行った。

その結果、研究チームらは300GeV(ギガ電子ボルト)以上の高エネルギーを持つガンマ線の光子を10秒間に200~300個という高頻度で観測し、その最高エネルギーは観測史上最も高い1TeV(テラ電子ボルト)にも達したという。これまでのガンマ線エネルギーの最高観測値は2013年4月27日にフェルミ・ガンマ線観測衛星によって観測された95GeV(ギガ電子ボルト)であり、今回はその10倍にも相当する。

「1電子ボルト」は、1ボルトで加速された電子1つが持つエネルギーのことで、今回観測されたガンマ線1個の最高エネルギーが1TeV(テラ電子ボルト)。CERNのwebサイトによれば、1TeVは飛行中の蚊の運動エネルギーにも相当するという。光子1つで、これほどのエネルギーを持つことは非常に驚くべきことだろう。

他の光学望遠鏡の観測結果によると、このガンマ線バーストは約45億光年離れた、太陽質量100倍程度にもなる大質量恒星が、一生を終えて重力崩壊し、超新星爆発を起こしてブラックホールが生成される過程で発生したとみられる。
今回の研究成果は、イギリスの科学誌『Nature』の電子版に掲載された。

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