同性カップルのペンギンが子育てに挑戦中、ベルリン動物園

2019年8月19日

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”同性愛”はヒトをはじめ、あらゆる動物で広く観察される普遍的な性質と考えられている。しばしばヒトの同性愛者は、様々な苦悩や困難に直面することがあるが、どうやらそれはペンギンの世界でも同じであるようだ。

一夫一妻制のペンギンは同性愛行動が特に顕著であり、全体の数%が同性のつがいを形成するという。その結びつきは非常に強く、過去の研究においてはメスとつがいになる機会があるにも関わらずオスをつがいに選び、電気ショックを与えてもパートナーと別れようとしないオスのペンギンが観察されている。

ドイツのベルリン動物園にいる10歳のキングペンギン、スキッパー(Skipper)とピング(Ping)のカップルもその1例だ。キングペンギンは繁殖期のたびにほとんどが新しいパートナーを選ぶが、その度に一定数の同性愛カップルが形成される。それは飼育下においても同様だ。

彼らは今年4月にドイツ・ハンブルクの動物園から引き取られたが、その当初から非常に仲睦まじい様子が観察されてきた。しかし、卵を産むことのできない彼らが子育ての本能を満たすことできず、これまでに石や魚などを大事そうに温めて「抱卵」する様子もみられたという。

ベルリン動物園のTwitterより

しかし、彼らに子育てをするチャンスが訪れることになった。産卵に成功したあるカップルが卵を放棄したのだ。このカップルは最近あまり仲が良くなかったうえに卵をかえした経験もなく、以前にも卵をだめにしてしまったことがあったという。この放置された卵は、スキッパーとピングに与えられることとなった。念願かなって子育てができるようになった2匹のペンギンは現在、交代で抱卵を行っているという。

オスのカップルに卵を与えてふ化させた例は世界中で数例が報告されているが、ベルリン動物園では初の試みだ。彼らが温めている卵が無精卵である可能性もあるが、もし無事にふ化すれば同園で20年以上ぶりに誕生するペンギンになるという。果たして2羽のペンギンは父親になることができるのか、これからも見守っていきたい。

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