最大推定130mの小惑星が地球近くを通過していたことが判明

asteroid-3642332_640

2019年7月24日、ブラジルのソニア天文台で発見された小惑星が、数時間後に地球のすぐ近くを通過するという出来事があった。発見された小惑星「2019 OK」は推定57m~130mで、地球から約7万2,400kmの距離を通過した。これは、地球と月との平均距離(約38万4,400km)の5分の1に相当する距離だ。天文学者からみても、この距離は非常に危機的なものとされている。

もし、このような小惑星が地球へ落下していたらどうなっていただろうか――約6,500万年前に大量絶滅を引き起こしたとされる隕石の大きさは、直径10~15kmであったと考えられている。今回の隕石はこのような大量絶滅を引き起こすほどの規模ではないにしても、非常に強力な核兵器にも匹敵する破壊力を有している。天文学者らの間では、このような天体を「シティ・キラー」と呼んでいる。

2013年、ロシアのチェリャビンスク州に分裂した隕石が落下した出来事はまだ記憶に新しい。この隕石は直径約17mの小惑星であったと考えられており、落下時の爆発によって発生した衝撃波により転倒したり、窓ガラスが割れるなどして約1,500人もの被害が出たが、今回の小惑星ではその3~7.5倍もの大きさがあったとされている。もし都市部に落ちていたら甚大な被害が発生していただろう。

事前に発見できなかったのか?

一般に、小惑星は自ら光を発さないため暗く、発見は難しい。100mを超えるような比較的大きな小惑星であっても、チェリャビンスク隕石のように太陽の方向から接近してくるようなケースでは小惑星に気づかない場合もある。特に今回の小惑星では、非常に速いスピードで接近していたことが、発見が遅れた大きな原因であったとされている。地球の落下前に発見することができた小惑星はこれまでに「2008 TC3」と「2014 AA」の2例だけだ。しかしながら、仮に落下することが数日前から分かっていたとしても、有効な対策を取ることは非常に難しいだろう。

未知の小惑星はまさに脅威であるが、既に知られている小惑星も予断を許さない。2029年には、今回の小惑星の3~6倍ほどの大きさがある”死の神”の名を冠した小惑星「アポフィス」が地球に接近し、地球から3万2,500kmの距離を通過すると予測されている。2036年までは地球と衝突することは無いとされているが、それ以降の軌道について正確な予測は困難であり、2105年までに衝突する可能性のある接近が17回ほど起きるとされている。地球への確実な脅威が明らかとなったとき、私たち人類に何ができるのだろうか――問題とすべきなのは「起きるのかどうか」ではなく、「いつ起きるのか」だ。

インフォメーションボタンのアイコン その2 (2)
エピネシス・コラムズ
・「2019 OK」などの小惑星の名称は仮符号と呼ばれるもので、「2019」は発見された西暦、最初のアルファベット「O」は7月16日~31日の間に発見されたことを表しており、2番目のアルファベット「K」は、その期間内で10番目に発見された小惑星であることを表しています。
・仮符号ではアルファベットの「I(アイ)」は数字の「1」と紛らわしいため使用されません。

関連記事




天文学カテゴリの最新記事