人は心理学的に「運も実力のうち」と考える傾向にある

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「運は実力のうち」という言葉に納得しない人は多いだろうが、ほとんどの人は幸運で勝利したとしても、それが自分の実力によって勝ち取ったものであると考えやすい傾向にあるという研究が科学誌『science』で発表された。

研究者らは、プレイヤーの実力や幸運に左右されないカードゲームを考案し、一部のプレイヤーに有利な状況、または有利なルールを作り出して実験を行った。
その結果、非常に良い手札が配られたプレイヤーは、自身の幸運や自分に有利なルールの仕組みよりも、自分の能力によるものと誤って考える傾向が高かったという。

さらに、勝利したプレイヤーでは、ルールが自身に都合のよい方に偏っていた場合においても、そのゲームが公平なものであると考え、そのゲームについて「面白いもの」「素晴らしいもの」など肯定的に感じやすい傾向がより高かったという。

現在の社会的な制度は、必ずしも平等であるとは限らない。このような場合において、経済的に恵まれていたり、社会的制度によって優位な状況にいる人々は、それが自らの努力によって勝ち得たものと考えたり、現在の社会的な制度を平等なものであるものと錯覚しやすい傾向にあるのかもしれない。
今回の研究によって明らかになった心理的効果は、不平等な社会制度の是正を難しく、そして複雑なものにしている要因の一つなのかもしれない。

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