夜空に現れる珍しい6つの発光現象

2018年8月7日


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夜空で輝くのはなにも星と月だけではない。私たちが普段気付かないだけで、夜空では想像よりも多くの出来事が起きているのだ。美しくも珍しい、夜空で見られる6つの発光現象。

人工衛星

発見難易度★(常時観測される)

運用されている人工衛星の数は2017年のデータで約4,400機以上、このうち肉眼でも見ることができる人工衛星は少なくとも400機以上もある。太陽が沈んだ後、または太陽が昇る前の数時間の間、空を注意深く観察するとゆっくり移動する3~1等星の小さな光を見ることができる。

人工衛星は自ら光を発しているわけではない。太陽が地平線のすぐ下にある場合、人工衛星が太陽に照らされて光って見えるのだ。人工衛星は上空に常時数個あり、調べればいくつかの人工衛星は上空を通る時刻を正確に知ることができる。おすすめは国際宇宙ステーション(ISS)だ。厳密には人工衛星ではなく巨大な実験施設だが、最大で金星と同じ-4等級という明るさで見ることができる。観測する際にはあらかじめJAXAのホームページで国際宇宙ステーションの通過情報を確認しておこう。(JAXAの宇宙ステーション・きぼう 広報・情報センター)


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流星

発見難易度★★(時々観測される)

流星は最も一般的に見られる天文学的発光現象だ。大きさ0.数mm~数cmの大きさの地球外物質が大気に突入することで発光する。周囲に街灯などの照明がなく、よく晴れた月のない夜に根気よく空を眺めると、30分で1~2個は見ることができる。見つけるポイントは夜空の広い範囲をぼんやりと眺めることだ。

流星をより確実に見るためには流星群の時期を狙って観測するといいだろう。彗星が通ったあとの軌道には塵(ちり)が多く残るが、その軌道を地球が通過すると通常よりも遥かに多くの流星が観測される。これが流星群だ。特に三大流星群であるしぶんぎ座流星群(12月から1月にかけて)、ペルセウス座流星群(7月から8月にかけて)、ふたご座流星群(12月中頃)は非常に活発な流星群で、条件が良ければ1時間に100個以上もの流星を観測することができる。

火球・隕石

発見難易度★★★(稀に観測される)

一般的に火球は流星のうち特に明るいものを指すが、程度によっては流星と比較にならないほど劇的な天体現象となる。例え空が雲に覆われていても、まるで昼間のように空が明るく輝くのだ。ほんの数秒の出来事ではあるが、火球が発生すると外にいるほとんどの人が気が付くだろう。火球が通過した後には、しばしば空に流星痕(りゅうせいこん)と呼ばれる雲のような残留物が見られたり、大砲のような爆音が聞こえることもある。火球が十分に大きい場合は大気圏で爆発して無数の流星となり、非常に幻想的で美しい光景を見ることができるだろう。


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未確認発光

難易度★★★★(ごく稀に観測される)

正体不明の未知の発光現象は歴史的に、そして世界的に報告されている。非常に稀ではあるが、あらゆる既知の現象や発光物体に当てはまらない未確認発光がたびたび観測されているのだ。その正体は未知の気象現象や天文現象、極秘の軍事作戦、あるいは古くから噂されるーー未来人や地球外生命体による偵察なのかもしれない。特に未確認飛行物体、いわゆる”UFO”の目撃情報は歴史的に数多く報告されているが、近年ではCG技術の発達によって、アマチュアでも本物か偽物かの判断が難しいような映像が作れるようになった。

これは2009年12月9日早朝のノルウェーで撮影された映像だ。通称「ノルウェー・スパイラル」と呼ばれる有名なこの未確認発光現象は多くの人々に目撃された。この発光現象はのちにロシア軍のブラヴァミサイルの演習によるものであることが明らかとなっている。回転する演習用ミサイルが制御を失ったため、噴出物が螺旋状に放出された結果であるという。

日本のオーロラ

難易度★★★★★(歴史的に観測される)

太陽活動が活発な時期では、日本でも稀にオーロラが観測されることがあり『日本書紀』や『明月記』にも赤いオーロラが現れたことが記録されている。日本では北海道で数年に1度オーロラが観測される。古い記録によれば北海道以外にも和歌山県や新潟、京都などでオーロラが見られたそうだが、このオーロラが観測された頃の太陽活動は非常に活発で、キャリントン・フレアに匹敵するほどの強い磁気嵐によってオーロラが発生していたと考えられている。電子機器が発達した現代において、キャリントン・フレアと同規模の磁気嵐に見舞われた場合はもはやオーロラどころではないかもしれない。

超新星爆発

難易度★★★★★(歴史的に観測される)

超新星爆発は太陽よりも重い恒星が最後を迎えるときに発生する、非常に大規模な爆発現象だ。星の終わりに発生するにも関わらず”超新星”と呼ばれているのは、これまで見えなかった星が急激に明るくなり、あたかも新しい星が生まれたように見えるためだ。日本では古くより突然現れた彗星や超新星を”客星”と呼び、藤原定家の日記である『明月記』にはいくつかの超新星が紹介されている。特に1054年に発生した超新星爆発は非常に明るかったようで、記録によると昼間でも見ることができたという。
近年ではオリオン座のベテルギウスが超新星爆発を引き起こす可能性がある星として注目されており、もし超新星爆発が起きたなら満月と同じくらいの明るさに輝き、昼間でも見ることができるのだという。

ここで紹介したもののほとんどは滅多に見られない珍しい現象であるが、可能性はゼロではない。あなたが目撃するのは、もしかしたら今夜かもしれないのだ。

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