「親知らず」という名前の由来とは?

2018年7月7日

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18~24歳頃に、上下左右にそれぞれ生えてくる謎の歯「親知らず」。歯学的には第三大臼歯と呼ばれるこの歯はなぜ「親知らず」と呼ばれているのだろうか?

名前の由来にはもちろん諸説あるが、最も有力な説は「親が知らない間に生えてくるから」というものだ。親知らずは人間の歯のうちで最も遅く生えてくる歯であり、親知らずが生えてくる20歳前後にはもう既に親元を離れていることが多い。つまり「親が生えていることを知らない歯」であるため、親知らずと呼ばれるようになったという。

並んで有力な説は「親が死んでしまうため、生えてくることを知らないから」というものだ。現代でこそ長寿国として知られる日本であるが、昔の平均寿命はそれほど長くはなかった。日本人の平均寿命50歳を超えるのは昭和初期に入ってからのことで、昔の日本では息子や娘が20歳を過ぎる頃には親と死別していることが少なくなかった。つまり「親が生えたことを知ることのない歯」であるために、親知らずと呼ばれるようになったという。

他の説には「親が子供の歯に関心を持たなくなる頃に生えてくるから」というものがある。確かに、生後3か月から13歳くらいまでは乳歯が生えて抜け、そこからまた永久歯が生えてくるというように、子供の歯の変化は目まぐるしい。一方,親知らずが生えてくるのは早くても18歳を過ぎてからのことで、我が子の成長を歯の変化によって実感する時期はとっくに過ぎているのだ。

「親知らず」という名称以外にも「知歯(ちし)」または「智歯(ちし)」「知恵歯(ちえば)」と呼ばれることがある。これは「知恵や知識をつけた頃に生えてくる歯」という意味があるそうだ。ちなみに英語でも”wisdom tooth”と呼ばれており、”wisdom”は「知恵」という意味であることから日本での「知歯」と同じような意味合いを持っている。中国フランスドイツも同様の意味であるが、韓国では「恋を知る頃に生えてくる歯」という意味でサランニ(愛の歯)と呼ばれているそうだ。もしかしたら、他の国には”親知らず”よりも相応しい呼び方があるかもしれない。

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