寝る前にお酒を飲む「寝酒」をするとよく眠れるのか?

2017年12月12日


Whisky Vodka flickr photo by NJKean shared under a Creative Commons (BY) license

ストレスを抱えることが多い現代、不眠のためお酒に頼って眠るような、いわゆる「寝酒」をしている人は少なくない。日本のある研究報告によれば週に1回以上寝酒をする女性は18.3%、男性では48.3%にも上るという。この寝酒は本当に効果があるのだろうか?

確かにお酒を飲むと眠りやすくなることはよく知られている。しかし、お酒による入眠効果はアルコールが代謝される1~2時間程度までであり、以降は眠りの浅いノンレム睡眠が増加して目が覚めやすくなってしまうのだ。
また、飲酒により睡眠時間減少してしまうことも明らかとなっており、寝酒は睡眠の質や量の低下を招く原因となる。

お酒のアルコールは身体の各種代謝機能活発にさせる効果がある。例えば皮膚の血管を拡張させるため汗が出やすくなったり、抗利尿ホルモンの分泌を抑制してしまうため喉が渇いたり尿の量が多くなるため尿意を感じやすくなるのだ。

このように、ただでさえ眠りが浅い状態であるにも関わらず寝汗や飲水・夜間のトイレのために途中で起きてしまう機会が増えてしまうとさらに睡眠の質を低下させてしまう。他にも睡眠時無呼吸症候群との関連性が指摘されており、頭痛だるさなど起床時の不快感や昼間の強い眠気・疲労感などを引き起こす原因にもなる。

寝酒の習慣が長い間続くと、次第にアルコールの入眠効果が感じにくくなってアルコール摂取量が次第に増えてしまい、最終的にはアルコール依存症に発展してしまう場合もある。寝酒をしなければ眠れない、という方は日頃の生活習慣を見直し、どうしても眠れない場合は迷わず精神科または心療内科を受診しよう。

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