かつて使われていた救難信号「SOS」の意味とは?

2017年7月25日


SOS flickr photo by Raffi240 shared under a Creative Commons (BY-ND) license

救難信号として発信される「SOS」は現在の日本では使用されていないものの、映画やドラマなどでご存知の方は多いだろう。そもそもこの救難信号は1906年の第1回国際無線電信会議で採用されたもので、「SOS」が採用されるまでは「CQD」が用いられていた。これは不特定の相手に発信する際に用いられる符号CQ(call to quarters)に、遭難を意味するDistressのDを加えたものであるが、新しく採用された「SOS」にはどのような意味があるのだろうか?

よく言及されるのは”Save Our Ship”や”Send Out Succour” ”Save Our Souls”などの略語で、どれももっともらしい意味であるように思えるがこれらは全て間違いである。実は、「SOS」の文字列自体には全く意味は無いのだ。

「CQD」や「SOS」などの救難要請は、実際にはモールス信号で送られる。モールス信号は短い発信(・)と少しだけ長い発信(-)の組み合わせをアルファベットや数字に対応させたモールス符号を用いて行われる電信方式のことだ。「CQD」に代わって「SOS」が採用された理由はこれらをモールス符号に置き換えてみるとよく分かる。「CQD」と発信する場合は”―・―・ ― ―・― ―・・”となるが、「SOS」と発信する場合は”・・・ ― ― ― ・・・”と非常に簡素となるのだ。

救難信号がこのように簡単な構成であると、緊急時に送信側が救難信号を発信させやすいうえに受信側が聞き間違えることも少なくなるというわけだ。現在では救難信号を送信する機器の普及に伴って航空機や船舶で使用されることはほとんど無いが、一部の国では未だに「SOS」が使用されているという。ちなみに無線で直接救助を求める場合は「SOS」ではなく、原則として「メーデー」であるため注意が必要だ。

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