シマウマの縞模様にはどのような意味があるのか?

2017年7月30日


Zebra flickr photo by Jlhopgood shared under a Creative Commons (BY-ND) license

まるで誰かに塗り分けられたとしか思えない見事な縞模様を持つシマウマ。動物界で随一の芸術性を誇るこの動物はなぜ縞模様を獲得するに至ったのだろうか?

事実、彼らの縞模様はサバンナの景色から見事に逸脱し、ライオンたちの注目を集めている。この縞模様には捕食者から発見されるデメリットを補うほどの秘密が隠されているに違いないのだろうが、研究者らは未だにシマウマの縞模様の謎を解明できていない。

有名な仮説の1つに「捕食者を混乱させるため」というものがある。あの縞模様のシマウマが群れになるとそれぞれの個体の輪郭が把握しづらくなり、群れが大きな塊に見えたり1匹に的を絞ることが難しくなって捕食されにくくなるというものだ。しかし近年の研究ではそのような事実を示す相関が見られないため、研究者らの間ではこの仮説は否定されつつある。

他にもユニークで、しかも有力な説がある。この仮説によるとシマウマは縞模様の黒い部分熱を吸収し、白い部分熱を発散させることで体表付近に対流を作って体温を下げているというのだ。実際にシマウマは同じ地域に生息する哺乳類よりも体温が数度ほど低い。また、興味深いことに気温の高い地域ほど縞の数が多いことが明らかになっており、仮説の真偽が慎重に検証されている。

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Zebra flickr photo by gregw66 shared under a Creative Commons (BY-SA) license

シマウマの一見すると単純な縞模様には、まだ明らかでない驚くべき能力が隠されているのかもしれない。近年では重篤な伝染病を媒介するサシバエなどを寄せつけない効果も確認されているという。未知のベールに包まれたシマウマの美しい縞模様はこれからも私たちを惹きつけ、魅了し続けるだろう。

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