ハチに刺されたらおしっこをかける?

2017年7月15日


Hornet flickr photo by Bert Heymans shared under a Creative Commons (BY-SA) license

昔から伝わる伝統的な民間療法は数多く存在するが、現代の発達した科学技術によってその正しさを証明しようとする試みがいくつか行われている。例えば「風邪を引いたら首にねぎを巻く」という民間治療法は現在では正しいことが明らかとなっており、ねぎに含まれるアリシンやアリインなどの成分が身体の治癒力を高め、風邪に対して一定の効果が期待できるという。

さて、同じくらい有名な民間療法の中には「ハチに刺されたらおしっこをかける」という方法が知られているが、本当に効果はあるのだろうか?

結論から言えば、この方法はほとんど効果が無い。この療法に効果があると考えられた理由には大きな間違いが2つもある。昔は、ハチの毒は同じハチ目であるアリと同様にギ酸であると考えられてきた。そのため、尿に含まれるアンモニアがギ酸を中和して無毒化すると考えられたのだ。

しかし、ハチの毒は現在ではいくつかの低分子ペプチドや酵素、アミン類などであることが明らかとなっており、アンモニアではほとんど効果が無いのだ。また、そもそもアンモニアは毒性の低い尿素へと代謝させているため、尿中に含まれるアンモニア量はごく微量であり、中和させられるほどの量ではない。

ハチに刺された場合の対処法には注意すべき点が多い。

二度刺されると一刻を争う場合もあるため、間違ってもおしっこをかけるより前に医療機関へ連絡を取って受診することが大切だ。

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