簡易にして難解な「コラッツの問題」


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まだ証明されていない難解な数学上の未解決問題は数あれど,ここまで”簡単”なものはこの問題をおいて他には無いだろう。
コラッツの問題はドイツの数学者ローター・コラッツが学生であった1930年代に提示した数学上の未解決問題で「コラッツの予想」や,この問題を研究した数学者の名前から「ウラムの予想」,「角谷の問題」といった名称でも知られている。

この問題の理解は非常に簡単で,掛け算と割り算ができるならば誰でも簡単にこの未解決問題の概要を理解することができる。

まずは自然数(0ではない正の整数)を1つ用意しておく。この数は2でも,5でも,13でも、101でも1013でも何でもいい。とにかく,負の数や小数ではない0以外の数であれば大丈夫だがあまり大きな桁にすると後で少し後悔するかもしれない。
次に,用意した数を次のように計算しよう。

・偶数であればその数を2で割る。

・奇数ならその数に3をかけて1を足す。

あとはその繰り返しだ。計算して新しくできた数をもう一度,同じように計算し続ける。例えば,3を使って試してみよう。3は奇数なので3をかけて1を足すと10になる。10は偶数なので2で割ると5になる。5は奇数なので3をかけて1を足すと16になる。16は偶数なので2で割ると8になる・・・というようにこの処理を続けていくと,最終的に1になる。

コラッツの問題では,どんな数でも最終的には1になると予想されているが,問題の提示から80年経過した現在でも本当に全ての数が1になってしまうのかまだ誰も証明に成功していないのだ。

この問題を解決するためには全ての数でも必ず1になることを証明するか最終的に1にならないような数を1つ提示するだけでいい。ただし,反例はコンピュータによる計算で15桁より小さい数は最終的に全て1になることが確認されている。もし,最終的に1にならないような数を見つけるのであれば15桁(百京)以上の数を探さなければならない。

コラッツの問題は,現代数学がまだ”苦手”とする問題だといわれている。この問題と同様に,理解は簡単であるが難しい問題にはフェルマーの予想が知られており,解決には360年もかかった。コラッツの問題を解決するのは,一体いつになるのだろうか?