デスバレーの動く石はどのようにして動くのか?


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アメリカ,カリフォルニア州のデスバレー国立公園のレーストラック・プラヤと呼ばれる場所に存在する「動く石」または「さまよう石」には石の移動によってできたとされる軌跡が見られ,石が長い年月をかけて移動していることは分かっていたが,どのようにして移動するかについてはこれまで解明されておらず,この不可解な現象は70年以上も謎のままであった。

アメリカのEnvironmental Management Associates(EMA)の研究チームはデスバレーに測候所を設立し,さらに動く岩にGPSを設置してこの現象の解明に乗り出した。

まず研究チームは写真による数年分の定置観測から,動く石の移動が気温が低いときに発生することを突き止めた。さらに,レーストラック・プラヤでは降水や降雪が溜まって稀に一面を覆う巨大な水たまりが形成されることが分かった。そして,この水たまりの消失に伴って複数の石が移動していることが石に設置したGPSによる観測で明らかとなり,同じタイミングで動いた石は数十m離れていても同じ方向に向かって移動していることも明らかとなった。

降水や降雪によりできた巨大な水たまりは,気温の低下によって凍結しレーストラック・プラヤ一面を覆う氷の層を作り上げる。この氷の層の形成後,再び気温が上がると一部の氷が溶けて適度に水と氷片が存在する状態となる。このとき風が吹くと,石の下の水や氷片と一緒に移動するのだ。これがデスバレーの動く石のメカニズムである。また,研究チームは石が動く映像を撮影することにも成功している。動く石の動画は以下から。