美しく優雅な「フラミンゴ」の生態


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数々の個性的な鳥の中でも人気が高いフラミンゴ。鮮やかなピンク色(または紅色)の体色で優雅に片脚で立つ姿が印象的だ。しかし,これらの特徴には理由がある。このピンク色の体色は,知っている方も多いかもしれないが赤いカロテノイド色素を含む藻類やe>甲殻類を摂取する事で体色が変化するのだ。また,多くの鳥は汚染予防や防水の為に尾脂線から出る脂をクチバシで羽に塗りつける行動を取るが、フラミンゴの場合には,この脂にもカロテノイド色素が含まれている。

この行動は繁殖期前になると頻繁に行われ,羽の色は繁殖期に濃くなり,ヒナを育てる時期になると薄くなる。フラミンゴは鮮やかな体色を利用して異性を引き付けているのだ。ふ化したばかりのフラミンゴのヒナの体色は白や灰色で,ヒナが摂取したカロテノイド色素はしばらく肝臓に蓄えられて2年くらい過ぎるとようやくピンク色に染まり始める。また,片脚で立つ理由は水中での体温低下を防ぐためで,フラミンゴに限らず他の水鳥でも見られる。

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特筆すべきはフラミンゴの特殊なクチバシの構造だ。ラメラと呼ばれるフィルター状の構造を持ち,水分を吐き出しながらエサを濾し取る。ヒナの場合はクロップミルクと呼ばれる素のうの内壁が剥がれたミルク状の物質親鳥が口移しでヒナに与えるのだ。また,このクロップミルクの中にはカロテノイド色素が入っている。オスのフラミンゴもこれを作る事ができ,オスとメスが交互にこれを与えて共同で子育てを行う。

このように特殊な生態をもつフラミンゴを飼育する動物園はとても大変だ。飼料はカロテノイド色素の入ったものを水に浸して与える。水に浸すのは,自然での彼らの摂食方法に合わせるためだ。ヒナもクロップミルクの代わりの流動食を哺乳器で与える。また,飛んで逃げないように片側の風切り羽根を切って左右のバランスを崩し,飛行を困難にしている。さらに,フラミンゴはオスとメスの区別が外見上では困難なため,区別には遺伝子による鑑定を委託するそうだ。

フラミンゴにはまだまだ興味深い多くの生態がある。それを知る最善の方法は、やはり実際に見るのが一番だ。フラミンゴは多くの動物園で飼育されているのでぜひ,足を運んで観察してみよう。