乱獲で絶滅した飛べない鳥「ドードー」

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1598年,その鳥はインド洋のモーリシャス島でオランダ艦隊により初めて発見された。大きなかぎ状のくちばしを持ち,尾や翼は小さく退化していて飛ぶことができず,動きは緩慢で鈍かったという。
ルイス・キャロルの児童小説『不思議の国のアリス』にも登場するドードーはハト目ドードー科に属するとされるハトの一種。モーリシャス島をはじめ,レユニオン島やロドリゲス島に生息しそれぞれ別の3種として確立していた。名前の由来は鳴き声か,あるいはポルトガル語の「まぬけ」を意味するドゥオド(duodo)だともいわれているが定かでない。

体長は約1m,体重は20kg程度だったと考えられており、木の実や木の葉を食べ,卵は1個だけを産んでこれを雄と雌が交代して抱卵したとされる。
入植者たちは,ドードーを食料や見世物として乱獲し、しばしば叩いたりしてなぶり殺していたという。同時に,人間が持ち込んだ犬や猿,豚などの家畜や侵入したネズミがドードーのヒナや卵を捕食し,モーリシャス島のドードーは発見からわずか83年ほどの1681年に,レユニオン島やロドリゲス島のドードーも1746年と1791年にそれぞれこの地球上から姿を消した。

記録も少なく,剥製すらも焼却処分され,標本はオックスフォード大学にある頭部や足などのごく一部しか残っていない。現在のよく知られた復元図は,オランダの画家ルーラント・サーフェリーがヨーロッパに見世物として連れて来られたドードーを描いた絵に基づいて作られたものだ。しかし,長旅により運動不足や過食によって太っていた可能性が指摘されており鳥類学者のアンドリュー・キッチナーの復元によれば体重は12kg程度で羽根の位置も従来とは異なり原型より痩せたものとなった。

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ルーラント・サーフェリーが描いたドードー。現在よく知られているドードーの姿はこの絵を元に再現されている事が多いが長旅により肥満だったという指摘がある。

また,2005年以降にモーリシャス島の沼地で比較的原型をとどめた保存状態の良い化石が発見され,さらなる解析が期待されている。1700年から2000年までの間に,少なくとも130種類もの鳥類が絶滅したとされており,その多くは乱獲や環境破壊によるものだ。今も,飛べない鳥であるキーウィやヤンバルクイナは絶滅の危機に瀕している。ドードーのような悲劇を二度と繰り返してはいけない。