「コラーゲン」とはそもそもどのような物質なのか?

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私たちの周りには「何となく理解できている」つもりの言葉は結構多いものだ。 特に化学物質に多く見られ,メディア等で紹介されて「身体に良い」という印象だけでその場限りの理解している場合が多いのだ。今回は「コラーゲン」について,どのような物質でどのような働きをするのか確認してみよう。

コラーゲンとはそもそも,私たちの骨や腱,皮膚や角膜などの様々な組織を細胞の外で,身体を支えているたんぱく質で,その量は身体の全たんぱく質の約30%を占めている。
コラーゲンは,アミノ酸がペプチド結合によって繋がったポリペプチド鎖(α鎖)が3本集まり三重螺旋構造となっている。それがさらに集まって繊維を形成し,これが細胞の外で網のように細胞同士を結合させて生体組織を維持させているのだ。ちなみに,コラーゲンを煮沸して三重螺旋構造が分解されたものがゼラチンとなる。

コラーゲンは約30種類のポリペプチド鎖の組み合わせから出来ており,このポリペプチド鎖によって作られるコラーゲンは19種類の型が存在しておりⅠ型,Ⅱ型・・とローマ数字が与えられ区別されている。人体を構成している最も多いコラーゲンはⅠ型で主に皮膚や骨,腱を形成して弾力性を持たせる。Ⅱ型は軟骨や関節,Ⅲ型は臓器に含まれ人体の器官や組織に応じて使われている。


flickr photo shared by Lara604 under a Creative Commons ( BY-SA ) license 赤ちゃんには特にⅢ型コラーゲンが豊富に体内に存在する。

また,コラーゲンを多く摂取する事によって,体内のコラーゲン量が多くなると考えられているのだが,これはどういう事なのか?
コラーゲンは強力な三重螺旋構造が一般的なタンパク質分解酵素に対して抵抗性を示すので,最終的には数個のアミノ酸が結合したオリゴペプチドとなる。このオリゴペプチドが血中に吸収され,これがコラーゲンの生成に関与しているのではないかと考えらえているが,そのメカニズムはまだ未解明なのだという。

また,ビタミンCはアミノ酸からコラーゲンを合成する際に必要不可欠で,これが不足するとコラーゲンを合成できなくなって血管が脆くなる病気が壊血病である。ビタミンCが肌に良いとされるのはこのためである。
普段聞きなれた言葉でも注意深くその意味について考えることで新しい発見があるかもしれない。