ひっくり返して地面に刺したような大木「バオバブ」とは?


flickr photo shared by PRMF under a Creative Commons ( BY ) license

アフリカの内陸部やマダガスカルのサバンナにはまるで根っこのが空に向かって伸びているような奇妙な大木が自生している。この異様な姿は「神が逆さまに植えた」という話や「悪魔が引き抜いて逆さにして植えた」という言い伝えがある。
バオバブと呼ばれるアオイ科(またはパンヤ科・キワタ科)のバオバブ属であるこの大木は高さ約22m程度,幹の直径は約10mにもなる。その根はさらに広大で,一説にはバオバブを中心として50m四方の範囲に広がっているという。年輪が無くさらに内部は空洞になるので測定はできないが樹齢は数千年にも及ぶと言われている。


flickr photo shared by plizzba under a Creative Commons ( BY-SA ) license

通常は緑色の葉がつき,乾季になるとこのように葉が全て枯れ落ちてしまうのだ。これは蒸散を抑えて乾燥から身を守るためで,幹には約10トンもの水を貯えるのだという。しばしば異常気象によって水源を無くした象などがこの水を求めてバオバブを破壊して水を飲むのだという。

バオバブの樹皮からは強い繊維がとれ,タンニンの原料にもなる。また,バオバブフルーツと呼ばれるバオバブの木の実は堅く,現地では容器に使われる。実の中は食べる事ができ、ビタミンCやカルシウム,ポリフェノール,食物繊維などを豊富に含み,2008年7月には欧州委員会でノベルフードの認証が与えられ欧米ではドリンクや料理等に活用されている。

また,このバオバブの実をパウダー状にした「バオバブパウダー」なるものがあり,古来から食品や薬として用いられてきた。


flickr photo shared by Olivier Lejade under a Creative Commons ( BY-SA ) license

このように余すことなく使われるバオバブは、古くから人々の生活と密接に関わってきた、まさに命の樹である。