優れた知能の高さを誇るカラスの生態とは?


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カラスといえば,その知能の高さは有名だ。知能の高さを示す指標の一つである脳化指数とはイヌよりも高いのだ。イソップ物語には『カラスと水差し』という有名な話がある。喉が乾いたカラスが,水差しを見つけるが水位が低くて飲めなかった。カラスは石を集め、水差しへと落とし,水位を上げることで遂に水を飲むことができたのだ。

この話を実際に検証した実験がある。カラスのくちばしが届かない容器に水を入れ,カラスの好きな虫を浮かべた。これを実験で再現すると,カラスは同じように石を落として水位を上げて,見事に虫を食べる事に成功したのだ。

カラスの知能の高さは自然でも多くみられる。車が来るタイミングを見計らい,クルミを道路に投げて堅い殻を割る行動も多く目撃されており、また,滑り台で滑ったり,電柱にぶら下がるという生活に不必要な,これらの遊ぶ行動はカラスの知能の高さを表しているといえる。

ニューカレドニア諸島に生息するニューカレドニアカラスは何と道具まで作ることができるのだ。彼らは小枝から葉を取り除き,先端部分を削ったり折り曲げて加工することで,木の穴に住む虫を引っ張り出して食べるのだ。また,この技術は子ガラスにも受け継がれ,生息地域によっても道具を作る手法や形状も異なるのだという。

カラスのこうした高い知性は,社会性を形成するのには十分である。カラスは社会的な集団で生活し,仲間の声や姿も見分けている。また,カラスは危険となる人物の顔を記憶し、この人物に対してのみ威嚇するばかりか,その反応を見た他のカラスも同様に威嚇行動が見られ,仲間のカラス同士で情報を共有する行動まで見せる。また,男女の顔まで識別できるという実験結果まであるのだから驚きだ。

他の動物が都市化で追われる中,都会での生活に成功したカラス。ゴキブリやネズミなどの原始的な適応能力を持たない彼らが成功した理由はその知能にあるのかもしれない。