囚人に現れる「拘禁反応」とは?

2016年3月4日


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ストレス環境が精神に及ぼす影響は大きく、特に刑務所に収監されている囚人は外部から隔絶された環境と,判決や死刑への不安が重なり,様々なストレス反応が引き起こされる事が多い。

このような,刑務所や拘置所などの外部と遮断された環境下で起きる一連の心因性反応を拘禁反応という。
置かれている環境や性格傾向によってもその症状は多岐に渡るが,一般的な拘禁反応は 幻覚や幻覚,妄想または神経症や気分の変調など,初期の段階では自律神経失調症のような症状が現れる。

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また,ガンザー症候群(ガンゼル症候群)という特殊な症状が見られる場合もある。ガンザー症候群は自分の名前や物の名前などの簡単な質問に対して,「少しだけ間違っている回答」や「質問の文脈から全く外れている回答」をするような症候群で一見,意図的に外しているに見える回答は極度のストレス環境による解離性健忘状態に由来していると考えられている。

症状が悪化するとうつ状態や昏迷状態になったり,衝動的な自傷行為を繰り返したりするので入院を必要とする場合もある。

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拘禁反応は閉鎖環境と性格傾向,不安や恐怖といった因子が重なって起きる自己防衛機制だと考えられている。拘禁反応はこのようなストレス環境から解放される事で改善される場合が多いという。

収容施設の閉鎖環境でなくとも,精神疾患は家族や友人に相談できず、一人で抱え込んだために、ある種の”閉鎖環境”に閉じこもって発症する場合も多い。素直に悩みを打ち明けたり,カウンセリングを受けたりすることで発症を未然に防ぐことができる。

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