ご褒美をあげるのは逆効果「アンダーマイニング効果」とは?

2016年3月3日

子供が進んで勉強を行い、その結果テストで良い成績を取った。親は喜び、子供に好きなものを買い与え、次のテストも良い成績を取ったら好きなものを買ってあげると約束する。

実験では、同じような状況下にある子供は勉強に対する積極性が低下し、成績に影響を与える事が知られている―—このとき,子供には何が起きているのだろうか?

この子供には元々,勉強を頑張るという自発的な意欲があったのだ。しかし,母親がこれに対して好きなものを買い与えるという報酬を与える事で、「勉強を頑張る」という自発的な意欲によって行っていた勉強が「好きなものを買って貰う」為の作業としてとって代わる。

その結果,子供に元々あった勉強に対する意欲は低下し,結果的に成績が悪くなる。これを心理学では「アンダーマイニング効果」という。しかし、褒めたり,あるいは感謝したりする事は自発的な意欲を向上させる事も知られている。

成績が近い子供たちを集めてクラスを作り褒めるグループと叱るグループ,褒める事も叱る事もしないグループに分けて勉強に取り組んでもらう実験では、最も成績が良かったのは褒めるグループで、次に成績が良かったのは叱るグループ,何もしないグループは最下位の成績だった。

子供を褒める事が,子供の自発的な意欲を高めること、さらには叱るよりも褒める方が成績が良くなる事が示されたのだ。

子供が何かに進んで取り組んでいるときはそっと見守り,それで何かを達成したときは物やお金などの実利的な報酬を与えるのではなくしっかりと褒めて次の目標への意欲を高めてあげる事が大切だ。

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