もうすぐ?ベテルギウスの超新星爆発

2016年3月9日

夜も深まった帰宅途中、夜空に突如として青い光が輝きだす。そんな事が,明日にも起きるかもしれない。


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都会の明るさの中でも光り輝く,オリオン座の1等星,ベテルギウスは近年超新星爆発の兆候が見られるのだという。超新星爆発が起きたらどうなるのだろうか?
ベテルギウスといえば,オリオン座の左上に位置する赤く輝く恒星で,距離は約640光年。1光年は光が1年に進む距離で,ベテルギウスの光が地球に届くまでおよそ640年かかるほど遠くにある。脈動変光星なので明るさや大きさが変化するが,だいたい太陽から木星軌道近くの大きさとなる。

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ハッブル宇宙望遠鏡で紫外線波長を使って観測し処理されたベテルギウスの画像。

このベテルギウスだが,2009年6月9日アメリカ天文学会でのアメリカ・カリフォルニア大学バークレー校の赤外空間干渉計の観測によると,ベテルギウスは1993年から2009年までに行われた約15年間の観測でその大きさが加速度的に15%縮小してる事が確認された。
さらに,2009年マックスプランク研究所の大仲圭一氏率いる研究チームがパラナル天文台のVLT干渉計を使った観測により、ベテルギウスは球状ではなく,星の半分ほどの大きさの一部分がこぶ状に飛び出している姿が明らかとなった。

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By ESO/P. Kervella [CC BY 3.0]
VLTで100万枚の画像からラッキーイメージングによって作成した画像。ベテルギウスからガスが大量に放出されている事が分かる。

現在,ベテルギウスは寿命の99.9%に達していると考えられており,いつ超新星爆発が起きてもおかしくないという。ベテルギウスに超新星爆発が起きるとどうなるのだろうか?超新星爆発については「壮絶な星の最後,超新星爆発とは?」を参照のこと。
ベテルギウスに超新星爆発が起きると星の色は赤からに変わり,1時間後にはどの星よりも明るく輝く。その数時間後には満月同程度の明るさに輝き,昼間でも見えるのだという。この明るさは100日程度続き,4年後には肉眼で見えなくなるのだという。
また,超新星爆発によるガンマ線バーストの影響だが,ベテルギウスの自転軸はハッブル宇宙望遠鏡による観測だと地球は自転軸から20度ずれているとのことだ。


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現在までに最も距離の近い超新星爆発は1054年に起きた,かに星雲の超新星爆発で約7200光年離れていたがベテルギウスはその10分の1にも満たない距離にある。気になるのは超新星爆発がいつ起きるのか?ということだが,今この瞬間に起きるかもしれないし,数百年後かもしれないという。かつてない天体ショーに世界中の天文学者達が注目している。

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